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2026.10.13

部品計数AIの導入|重量・画像・X線の選び方とタイ工場のRFP

部品計数AIの導入|重量・画像・X線の選び方とタイ工場のRFP

はじめに:「AIカメラで数えられないか」と言われたら

受入で仕入先の入数を数え直す。キッティングでねじやワッシャーを手で数える。出荷梱包で入数違いのクレームが年に何度か出る。SMDリールの残数は、棚卸のたびに巻き取って数えるか、推定で済ませている。この記事は、こうした現場で部品計数 AI 導入を検討するタイの日系工場に向けたものです。

対象は、チョンブリ、ラヨーン、アユタヤ、パトゥムタニ、プラチンブリなどにある電子部品、自動車部品、精密機械部品の工場です。読み手として、工場長、生産管理、物流と倉庫、品質保証、IT担当の方を想定しています。

現場のスタッフは入れ替わりが多く、手数えの品質は人によってばらつきます。そこで社内から「AIカメラで数えられないか」という声が出ます。ところが、計数はかりと何が違うのか、どこまで任せてよいのか、何を合格基準に買えばよいのかは、なかなか分かりません。

先に結論を書きます。部品計数のAI化は「人の手数えをカメラに置き換える」話ではありません。次の3つの軸で、重量計数、画像AI計数、X線リールカウンターを使い分ける話です。

  1. 荷姿:ばら、トレイ、袋、箱、リールのどれか
  2. 部品の性質:単重のばらつき、重なり、反射、サイズ
  3. 間違えたときの損失:受入、払出、出荷、棚卸のどこで間違えるか

重量計数の誤差は、主に単重のばらつきから生まれます。画像計数の誤差は、主に重なり、隠れ、照明から生まれます。チップ部品のリールは、X線カウンターという専用機の領域です。画像AIが最も効くのは、部品を平らに並べられて、単重が揃わず、数量の証跡として写真を残したい場面です。箱の中の山積みは、上から1枚撮るだけでは原理的に数えられません。

そのため、PoCと受入の合格基準は「平均誤差」で決めません。品目と荷姿ごとの「数量ぴったり一致率」と「過不足の最大値」、そして不一致のときに人へ戻す手順で決めます。数量はトレーサビリティと在庫の入口です。計数結果を写真、品目、ロット、作業者と一緒に記録し、MES、WMS、ERPに渡すところまでを要件に含めます。

本記事は特定製品の推奨やランキングではありません。製品の機能や数値は、メーカーの説明として紹介します。後半の費用対効果は、この記事のための仮の数字で組んだ試算です。照明やアノテーションを含む汎用の画像AIの導入手順は、AI外観検査の導入ガイドにまとめています。

なぜ今、タイの工場で「数える作業」を見直すのか

まず、タイの製造業の足元を確認します。数字は発表元と範囲をそのまま書きます。足し合わせたり、自社に当てはめたりはしません。

  • 生産は拡大、雇用は自然減:Trading Economicsが伝えるS&P Globalのタイ製造業PMIは、2026年9月に54.3でした(8月は53.8)。2025年12月以来の高い水準です。同じ発表で、雇用は自然減(natural attrition)を理由に小幅に減ったとされています。生産が増えるのに人は減る、という状況です。
  • 雇用コストの新しい拠出:法律事務所DFDLの2026年9月11日の解説によると、タイの従業員福祉基金(Employee Welfare Fund)への拠出は2026年10月1日開始とされています。拠出率は、雇用者と従業員がそれぞれ月額賃金の0.25%です。
  • 外国人労働者の就労許可の延長:The Star(元記事はViet Nam News)の2026年7月16日の記事によると、タイの閣議は2026年7月14日、ラオス、ミャンマー、ベトナムからの移民労働者約77万人の就労許可の延長を承認しました。目的は製造業とサービス業の労働力を十分に確保することだと報じられています。
  • 自動化への投資申請:タイ投資委員会(BOI)の2026年7月23日のプレスリリースによると、2026年1〜6月の投資奨励の申請は1,299件、436億ドルで、前年同期比37%増でした。このうち「Smart and Sustainable Industry」施策(機械の高度化、デジタル技術の導入、自動化やロボットの統合)の申請は132件、5.076億ドルでした。いずれも申請ベースの数字です。

こうした状況では、数える作業を人の数で吸収するやり方は続けにくくなります。手数えは、人が入れ替わるたびに教え直しが要ります。数え方も人によって変わります。計数の方式を見直すことは、省人化だけでなく、数量の品質を人に依存しない形にすることでもあります。

部品計数の4つの方式:手数え・重量計数・画像AI計数・X線カウンター

部品の個数を確かめる方法は、大きく4つあります。手数え、重量計数(計数はかり)、画像AI計数、X線カウンターです。どれが優れているかではなく、荷姿と部品の性質に合うかで選びます。

部品計数AIの導入|重量・画像・X線の選び方とタイ工場のRFP - figure 1
方式原理誤差の主な原因得意な荷姿苦手な荷姿・部品証跡代表例(各社の説明)
手数え人が1個ずつ数える疲れ、中断、人による差少数の大きな部品大量の小物部品記入した数字だけなし
重量計数総重量を平均単重で割る単重のばらつき、はかりの分解能、参照サンプルの誤り袋、箱、トレイ(容器の重さが分かるもの)単重が揃わない部品、極端に軽い部品重量と計算した個数METTLER TOLEDO、A&D GCシリーズ
画像AI計数写っている個体を検出、または密度を推定する重なり、隠れ、照明、反射平らに並べたばら部品、トレイ箱の中の山積み、袋の中写真と検出結果Cognex、CountThings、自社開発(三菱マテリアルの事例)
X線カウンターリールなどを透過撮影して数える機種や部品による(各社の説明を確認する)SMDリール、ESDバッグ、トレイばらの大きな部品など、専用機の想定外の対象画像と計数データVJ Electronix、Scienscope、JFE商事エレクトロニクス

重量計数と画像計数の違いを一言で書くと、次のとおりです。重量計数は「総重量÷平均単重」で個数を推定します。画像計数は「写っている個体」を検出または推定します。前者は単重のばらつきに弱く、後者は重なりや隠れや照明に弱い。弱点が違うので、組み合わせて使う余地もあります。

よく混同されるのが、RFIDやバーコードです。これらは、ラベルやタグが付いた荷姿や容器を識別する技術です。タグの付いていないばら部品そのものの個数を数える技術ではありません。たとえば、箱のラベルを読めば「どの品目の何個入りの箱か」は分かります。しかし、箱の中に本当にその数が入っているかは分かりません。識別と計数は役割が違うので、組み合わせて考えます。RFIDを工場の在庫管理に使う場合の費用の考え方は、RFID在庫管理の費用の記事で整理しています。

重量計数(計数はかり)の仕組みと限界

計数はかりは、多くの工場ですでに使われています。画像AIを検討する前に、重量計数がどこで誤差を出すのかを押さえておきます。

はかりメーカーのMETTLER TOLEDOは、計数に関するeBookで次のように説明しています。まず参照サンプルで平均単重を求め、総重量から個数を計算します。誤差は、単重のばらつきなどから生まれます。単重がばらつく原因として、同社は生産設備の違いや工具の摩耗を挙げています。同じ品番でも、作った設備やロットで重さが違うことがある、ということです。

同社は、参照の手順が特に重要だとも説明しています。参照の段階での誤りは、後で大きな計数誤差になるからです。また、平均単重を正確に求めるには、はかりの分解能が適切であることが前提で、はかりの不確かさは計数の大きな誤差源だとしています。

参照数については、条件付きの目安が示されています。同社は、単重のばらつきが1%を超える部品の場合の例として、参照数を10個から30個に増やすと計数誤差を半分にできると説明しています。これは例であり、すべての部品に当てはまる数字ではありません。同社は、30個以上をサンプルにすると精度を上げられるとも述べています。

機能の例として、同社は「Automatic Reference Optimization」を紹介しています。最初に10個を手で数えて平均単重を求め、追加で載せた分を使って平均単重を自動で計算し直す、という説明です。構成の例として、0.1 mgの参照はかりと0.6 kg〜6 kgの計数はかりを組み合わせる二台構成も示しています。同社は、二台構成で1 mgから3,000 kgの範囲をカバーできると説明しています。用途の例としては、受入、倉庫、生産、物流と出荷が挙がっています。受入でバーコードスキャナから品目情報を呼び出し、ERPやMESに送る構成も例示されています。

日本のメーカーの例も見ておきます。エー・アンド・デイは2023年1月26日、棚卸や袋詰め作業向けの個数計「GCシリーズ」を発表し、2023年2月1日に発売しました。同社の説明では、次の機能があります。

  • ACAI:登録した単重の値を補正しながら個数を数える、自動精度向上機能
  • AIS:内部メモリに登録した複数の単重から、測定物に近い単重を自動で検索する機能(同社は特許取得済みと記載)
  • メモリ数1000個、3色のコンパレータライト(LO、OK、HI)、オプションのマルチインタフェース経由でのバーコードリーダーなどとの接続、PCソフト「WinCT-Counting」での単重登録

サンプル数は10個が基本で、5、25、50、100個、または任意の数を設定できると同社の製品ページにあります。計量できる最小重量と最小単重は、GC-3Kで0.1gと0.005g、GC-6Kで0.2gと0.01g、GC-15Kで0.4gと0.02g、GC-30Kで1gと0.05gと記載されています。標準価格(税抜、日本国内)は、GC-3KとGC-6Kが89,000円、GC-15KとGC-30Kが92,000円です。タイでの価格は確認できませんでした。

まとめると、重量計数の弱点は単重のばらつきで、メーカー各社はそれを補正する機能を用意しています。単重が揃っている部品、容器の重さが分かる荷姿なら、重量計数は今も有力な選択肢です。画像AIを入れる前に、今のはかりの参照手順と分解能を見直すだけで改善する場合もあります。はかりの計量値をシステムに取り込む方法は、はかりのデータ連携の記事で扱っています。

画像AI計数の仕組み:物体検出と密度推定

画像で個数を数えるAIには、大きく2つの系統があります。2026年2月に改訂された計数技術のサーベイ論文(Ciampiほか、arXiv)は、次のように整理しています。

  • 検出ベース:物体検出器で個体を1つずつ見つけ、その数を数える
  • 回帰ベース:画像の特徴から密度マップ(density map)への対応を学習し、その総和で個数を推定する

同じサーベイは、検出ベースは遮蔽(occlusion)に弱いと書いています。そのため、後で説明する「クラス非依存計数」の多くは密度マップの方式を採っています。密度マップは、学習用画像の各個体の位置に点を打ち、その周りにぼかしを置いて作ります。

工場で見るとき、この違いは次のように現れます。検出ベースは、1つずつの位置が分かるので、画面上で「どれを数えたか」を確認しやすい方式です。密度ベースは、重なりがある程度あっても数を推定できる一方、個体ごとの位置を示す形にはなりにくい方式です。どちらが向くかは、荷姿と、作業者がどう確認したいかで決まります。

もう1つの重要な考え方が、クラス非依存計数(class-agnostic counting)です。サーベイによると、これは学習時に見ていない種類の物体を、少数の例示(few-shot)で数える技術です。サーベイは、例示の枠を使う方式、数える対象を自動で見つける方式、テキストで対象を指定する方式の3つに分類しています。

研究上の代表例が、2021年のCVPRで発表されたFamNetと、そのために作られたFSC-147データセットです(Ranjanほか)。画像の中で数例を枠で囲むと、同じ種類の物体全体の密度マップを予測して数えます。FSC-147は、147カテゴリ、6135枚の一般物体の写真で構成されています。これは工場の部品の写真ではありません。研究での誤差の値は、工場で部品を数えたときの精度を示すものではない点に注意してください。

実務での意味は、品目ごとに大量の学習画像を集めなくても、数例を示せば数え始められる方式がある、ということです。ただし、それで受入や出荷の合否を決めてよいかは別の問題です。自社の品目と荷姿で、並行運転して確かめる必要があります。

画像AI計数が苦手なもの:重なり・山積み・反射・透明

画像AIが苦手な対象を、研究と製品の説明から確認します。

2026年5月に投稿された「Counting Machine Parts」(Arockiarajほか、arXiv)は、機械用のワッシャー部品の計数を扱っています。この報告は、主な難しさとして、物体の重なり、物体のスケールの違い、遮蔽、照明条件の変動を挙げています。ここで使うのは、この問題設定だけです。

2026年3月に投稿された「Automated Counting of Stacked Objects in Industrial Inspection」(Dumeryほか、arXiv)は、容器の中で積み重なった製造部品を扱っています。この研究の出発点は、積み重なった部品の大半が隠れて見えないことです。そこで、複数の視点の画像から3次元の形と占有率を推定して数える手法を提案しています。つまり、箱の中の山積みを上から1枚撮るだけでは、見えない個体があるので原理的に数えられない、ということです。

この2本の研究から、現場では次のことが言えます。

  • 重なりと接触:部品同士が重なったり接したりすると、1個の境界が分かりにくくなります。平らに広げる作業が前提になる場合が多いです
  • 山積み:箱や袋の中の山積みは、上からの1枚の写真では数えられません。広げて数えるか、重量計数と組み合わせます
  • 大きさの違い:大小の部品が混ざると、数え間違いが起きやすくなります
  • 照明の変動:窓からの光や時間帯で写り方が変わると、結果が揺れます

反射する部品については、Cognexが2024年8月6日に発表したIn-Sight SnAPP向けのAI計数ツールの説明があります。同社は、似たサイズの物体、反射する部品や歪んだ部品、コントラストや形の違う物体も数えられると説明しています。これはメーカーの主張です。裏を返せば、反射や歪みは一般に数えにくい対象だということでもあります。自社の部品で確かめてください。

透明な部品や、光を通す樹脂部品も難しい対象です。影絵のように輪郭を出す透過照明が、部品の分離に有利な場合があります。ただし、その効果は部品と装置で変わるので、数値で見込むことはしません。照明の選び方はAI外観検査の照明選定の記事、カメラの解像度や視野の決め方は産業用カメラの選び方の記事にまとめています。

X線リールカウンター:チップ部品の在庫は専用機の領域

SMDのチップ部品は、リールに巻かれた状態で保管されます。リールの残数は、目で見ても分かりません。手で巻き取って数えるのは時間がかかります。この領域では、X線でリールを透過撮影して数える専用機がすでに使われています。画像AIは、それ以外のばら部品、トレイ、箱の中身を担う選択肢と考えると整理しやすくなります。

以下は、すべてメーカーまたは代理店の説明です。

  • VJ Electronix XQuik III:代理店DKSHの製品ページは、業界の精度基準99.8%に対応していると説明しています。この数値がどの部品や条件での値かは記載されていません。同ページには、バーコードの読み取りと計数の結果が10秒未満で出ること、自動バーコードスキャン、撮像分解能130μm、X線60kVといった仕様も載っています
  • VJ Electronix XQuik V:Circuits Assemblyの2026年1月6日の記事によると、X線による部品計数と在庫管理、自動で装填するドロワー、リールの識別と計数データをひもづけるバーコードカメラを備え、手入力のミスを減らすと同社は説明しています
  • Scienscope AXI5100c:2016年2月16日の記事によると、03015サイズの部品も数えられる全自動のインラインX線部品カウンターです。7インチリール4本、または15インチリール1本を扱え、ESDバッグ、スティック、トレイ内の部品も数えられると同社は説明しています
  • Scienscope AXC-800 III:2019年8月21日の記事によると、7インチリール4本を23秒以内、13〜15インチの大型リール1本を16秒以内で数えると同社は説明しています。バーコードスキャナの内蔵と、ラベルの自動発行も紹介されています
  • JFE商事エレクトロニクス iNsight-2000:同社のページによると、7インチで最大4リールを同時に測定でき、ERPやMESと連携できます。アルミの防湿包装(ESD、MSD)を開封せずに数えられると同社は説明しています

価格はいずれも公開価格を確認できませんでした。JFE商事エレクトロニクスは「要問い合わせ」としています。

X線カウンターを検討する理由は、工数だけではありません。防湿包装を開けずに数えたい(MSDの管理)、リールの識別と残数を在庫システムに正確に入れたい、客先から部品在庫の管理を求められている、といった理由もあります。後半の試算で見るとおり、リールの本数が少ない工場では、工数削減だけで投資を回収するのは難しい場合があります。

製品・サービスの例と自社開発の例

画像AI計数の具体例を、製品、アプリ、自社開発の3つから紹介します。いずれもメーカーや事例の説明であり、推奨ではありません。

Cognex(ビジョンセンサーの計数ツール):同社は2024年8月6日、In-Sight SnAPPビジョンセンサー向けのAI計数ツールを発表しました(配信された同社リリースで確認)。同社は、組立の確認や数量チェックの自動化に使えると説明しています。数えられる対象については、前の章で触れたとおりです。ラインに固定して使うビジョンセンサーです。公開価格は確認できませんでした。

CountThings(スマホやPCのアプリ):Dynamic Ventures社が提供するアプリで、写真や動画から物体を検出して数えます。iOS、Android、Windowsで使えると同社は説明しています。数える対象は「カウントテンプレート」で指定します。同社の日本語ページによると、顧客のサンプル画像を分析してテンプレートを最適化したり新しく作ったりする支援を行い、ほとんどの場合この最適化サービスは無料だとしています。アプリは端末の中でオフラインで数え、データのプライバシーを守ると同社は説明しています。

精度について、同社のサイトには「完全な精度が出ない場合は連絡してほしい」という趣旨の記載があります。これは、精度が対象とテンプレートによって変わることを前提にした表現です。どんな対象でも完全に数えられるという意味ではありません。用途の例として、錠剤、パイプ、丸太、石膏ボード、木材などが挙がっています。

同社サイトに掲載された料金(2026年10月の閲覧時点)は次のとおりです。月額は1端末あたり120ドル、年額は1端末あたり1,200ドルです。24時間ライセンスは1本24ドルから10本150ドルまで、従量制は100カウントあたり80ドルです。動画で数える「CountThings from Video」は、1端末あたり月額600ドルまたは年額2,400ドルです。

三菱マテリアル(自社開発の事例):クラウド事業者アイレット(cloudpack)が2025年6月24日に公開した事例です。三菱マテリアルは、工場の部品計数作業を効率化するため、物体検出の手法YOLOを使ったAI画像解析アプリを開発しました。基盤はAWS(Amazon SageMaker)で、画面はReactで作られています。対象は研磨用ドリルやインサート部品などです。

効果として、月あたり約3人日分の工数削減が事例に書かれています。学習には、部品の種類あたり30〜40枚の画像を使ったとされています。精度は数値では示されておらず、精度と応答速度のバランスが高く評価された、という記述です。これは日本の同社の特定の工場と部品での事例で、タイの拠点の事例ではありません。開発費も記載されていません。

3つの例は、形がまったく違います。工程に固定するセンサー、作業者が持つアプリ、自社で作るシステムです。どれを選ぶかは、後の「構成の選び方」の章で整理します。

どこから始めるか:受入・払出・出荷・棚卸の4場面で比べる

工場で部品を数える場面は、主に受入、払出(キッティング)、出荷梱包、棚卸の4つです。場面ごとに、間違えたときの損失と荷姿が違うので、向く方式も変わります。

場面間違えたときの損失よくある荷姿向く方式の候補証跡の要否
受入少なく届いたのに満数で受けると、在庫が実際より多くなり、後で欠品になる袋、箱、トレイ、リール重量計数、画像AI計数(広げられる場合)、X線(リール)仕入先との交渉に写真があると役立つ
払出・キッティング多く出すと現場に余りが溜まり、少なく出すとラインが止まるばら部品、小袋、トレイ重量計数、画像AI計数作業者とロットの記録があると原因を追える
出荷梱包少なく入れると客先から不足のクレーム、多く入れると無償の持ち出し箱、袋、トレイ重量計数、画像AI計数(梱包前に並べる場合)客先への説明に写真が役立つ
棚卸帳簿と実物がずれ、発注や生産計画が狂う箱、袋、リール重量計数、X線(リール)、画像AI計数差異の調査に記録が要る

この表から分かるのは、同じ「1個多い」でも場面によって意味が違うことです。受入で多く数えるのと、出荷で少なく入れるのとでは、損失の相手も大きさも違います。始める場面を選ぶときは、今どこで過不足が起きているか、その損失はどれくらいかを先に棚卸しします。

場面ごとの仕組みづくりは、それぞれの記事で詳しく扱っています。受入については受入検査システムの記事、払出については生産部材の払出管理の記事とライン側への部品供給の自動化の記事をご覧ください。出荷については出荷・入荷検品システムの記事と誤出荷防止の記事にまとめています。

画像AIから始めるなら、部品を平らに並べられる場面が候補です。たとえば、キッティングで小物部品をトレイに広げて払い出す工程や、出荷前に部品をトレイに並べて確認する工程です。袋や箱のまま数えたい場面は、重量計数のほうが向く場合が多いです。

学習データとラベル:品目マスタと画像の持ち方

画像AI計数で手間がかかるのは、AIそのものより、品目ごとの画像とマスタの管理です。品目が数百、数千ある工場では、ここが運用の中心になります。

考え方は次の3つです。

  1. 品目ごとの登録画像:品目マスタの各品目に、代表的な写真と、数える対象の見え方(表と裏、向き)をひもづけます。品番が変わったり、仕入先が変わって外観が変わったりしたときに、どの画像が古いかが分かるようにします
  2. 数例を囲む方式と事前学習モデル:クラス非依存計数の考え方を使う製品やアプリでは、画面で数例を囲めば数え始められます。品目ごとに大量の学習画像を集める必要がない一方、品目と荷姿ごとの精度は並行運転で確かめます
  3. 品目ごとに学習する方式:三菱マテリアルの事例では、部品の種類あたり30〜40枚の画像でモデルを学習したと書かれています。これは同社の特定の部品と条件での数字です。必要な枚数は部品の見え方と荷姿で変わるので、一般的な目安にはしません

品目を追加するときの手順も、最初に決めておきます。誰が写真を撮るか。誰が数例を囲むか、またはラベルを付けるか。誰が並行運転の結果を見て使用を承認するか。承認前の品目は、人の手数えか重量計数で扱う。こうした手順がないと、現場で勝手に品目が追加され、精度の確認がないまま使われます。

ラベル付けの品質も重要です。1枚の写真で数えた正解の個数が間違っていると、評価も学習も狂います。正解は2人で数えて突き合わせる、重量計数の結果とも照合する、といった工夫をします。ラベル付けの進め方は、外観検査のアノテーションの進め方の記事にまとめています。

合格基準の決め方:平均誤差ではなく「ぴったり一致率」と「過不足の最大値」

PoCや受入でよく見る指標に「平均誤差」があります。しかし、部品計数では平均誤差だけでは判断できません。たとえば、100回のうち99回は正確で、1回だけ大きく外れる場合と、毎回少しずつずれる場合とで、平均誤差が近くなることがあります。現場で問題になるのは、1回の大きな外れです。

そこで、品目と荷姿ごとに、次の指標を見ます。

部品計数AIの導入|重量・画像・X線の選び方とタイ工場のRFP - figure 2
指標定義データ判定の考え方
ぴったり一致率AIの計数が正解とぴったり一致した回数÷全回数品目×荷姿ごとの並行運転の記録目標値は自社で決める(例として置く)
過不足の最大値1回の計数で、正解より多かった、または少なかった個数の最大同上許容する最大の過不足を、場面の損失から決める
多く数えた回数と少なく数えた回数正解より多かった回数と、少なかった回数を分けて数える同上場面ごとに損失の向きが違うので、分けて判定する
人へ戻した割合低確信度や不一致で人の再計数に回した回数÷全回数運用ログ多すぎると工数が減らない。少なすぎると見逃しが増える
人へ戻した後の結果人の再計数とAIの計数の差再計数の記録戻す条件が適切かを見直す材料にする

目標値は、業界の標準があるわけではありません。自社の場面と損失から決め、例として置いた値でPoCを始め、結果を見て見直します。

特に大事なのは、多く数える誤りと少なく数える誤りの非対称です。受入でAIが多く数えると、実際には足りないのに満数で受け入れてしまい、後で欠品になります。出荷でAIが多く数えると、実際には少なく入れたことになり、客先から不足のクレームが来ます。逆に少なく数えた場合は、余分に入れて持ち出しになるか、再計数の手間が増えます。どちらの誤りを強く抑えるべきかは、場面ごとに違います。

AIが出した結果に確信が持てないとき、または重量計数など別の方法と一致しないときは、人の再計数に戻します。この「戻す手順」が機能して初めて、AIの計数を業務に使えます。過検出と見逃しを一緒に設計する考え方は、外観検査でも同じです。詳しくはAI外観検査の誤検知対策の記事をご覧ください。

評価データの期間にも注意します。PoCで使った画像と同じ日、同じ作業者、同じロットだけで評価すると、良い結果が出やすくなります。別の日、別の直、別のロットを含む期間で評価します。

記録とシステム連携:写真・品目・ロット・作業者をMES/WMS/ERPへ

数量は、トレーサビリティと在庫の入口です。計数の結果が紙に書かれるだけでは、AIを入れても効果は半分です。次の情報を1件の記録として残し、システムに渡します。

  • 計数した日時と場所(受入、払出、出荷、棚卸のどこか)
  • 品目、ロット、仕入先または出荷先
  • 計数の方式(画像AI、重量、X線、手数え)と結果の個数
  • 計数に使った写真(画像AIやX線の場合)
  • 作業者と、人へ戻した場合はその理由と再計数の結果

品目の呼び出しには、バーコードが役立ちます。METTLER TOLEDOは、受入でバーコードスキャナから品目情報を呼び出し、計数の結果をERPやMESに送る構成を例として挙げています。画像AI計数でも同じ考え方が使えます。最初に箱や現品票のバーコードを読み、その品目のテンプレートを呼び出してから数えれば、品目の選び間違いを防げます。

写真の保存は、後で役に立ちます。仕入先に入数の不足を伝えるとき、客先から入数違いの問い合わせが来たとき、写真と記録があれば、その時点で何個だったかを示せます。保存期間と保存先は、客先の要求と社内の規定に合わせて決めます。

連携先は、工場の仕組みによって違います。在庫を管理するのがWMSかERPか、ロットをMESで追っているか。計数の結果を誰が承認してから在庫に反映するか。こうした点を、導入の前に整理します。棚卸で出た差異の扱いは、次の章で触れます。

棚卸と在庫差異:数える速さより「数え方の一貫性」

棚卸では、数える速さに目が行きがちです。しかし、在庫差異の原因を減らすには、数え方の一貫性のほうが大切です。同じ品目を、人によって手で数えたり、はかりで量ったり、箱の表示を信じたりしていると、差異の原因が分からなくなります。

在庫記録の不一致は、珍しいことではありません。米国の小売業1社の37店舗、約37万件の在庫記録を調べたDeHoratiusとRamanの2008年の研究では、65%の在庫記録が実際の在庫と一致していませんでした。これは小売業の調査で、製造業の部品在庫にそのまま当てはまる数字ではありません。ただ、同じ研究は、棚卸の監査が不一致を和らげる要因だったと報告しています。数える仕組みを整えることには、意味があるということです。

棚卸で計数の方式を決めるときは、品目ごとに「この品目はこの方式で数える」と決めて、マスタに持たせます。リールはX線、単重の揃った小物は重量、並べられるばら部品は画像AI、といった具合です。方式と結果と写真を記録しておけば、差異が出たときに、数え方の問題か、受払の記録の問題かを切り分けられます。

棚卸の時間を短くする方法は棚卸時間の短縮の記事、差異の原因の調べ方は在庫差異の原因と対策の記事、実地棚卸の進め方は実地棚卸の効率化の記事で扱っています。

構成の選び方:スマホアプリ・固定ステーション・エッジ/オンプレ

画像AI計数の構成は、大きく3つあります。

構成向く場面利点注意
スマホやタブレットのアプリ品目が多く、数える場所が散らばっている。まず試したい導入が早い。持ち運べる撮影の距離や角度、照明が毎回変わる。端末の管理が要る
固定ステーション(カメラ、照明、PC)受入台、キッティング台、梱包台など、決まった場所で数える撮影条件が揃い、結果が安定しやすい。記録とつなぎやすい設置の場所と費用が要る。部品を台まで運ぶ
エッジやオンプレのサーバーで処理写真を工場の外に出したくない。ネットワークが不安定データを手元に置ける。応答が速い機器の保守とモデルの更新を自社で回す

まず検討するのは、データの持ち出しです。部品の写真や品目情報を、クラウドに送ってよいかを確認します。CountThingsは、アプリが端末の中でオフラインで数えると説明しています。クラウドに送らずに使える構成があるかは、製品を比べるときの観点になります。

工場のネットワークも確認します。倉庫の奥や梱包場でWi-Fiが弱いと、結果をシステムに送れません。オフラインで数えて、後でまとめて送る仕組みが要る場合もあります。エッジで処理する構成の考え方は、工場のエッジAI導入の記事にまとめています。

運用を始めた後も、作業は続きます。品目の追加、外観が変わった品目の画像の入れ替え、精度の低下の監視です。仕入先が変わって部品の色が変わった、照明を替えた、といった変化で、精度は下がることがあります。並行運転で確認した一致率を、運用中も定期的に測ります。モデルの監視と再学習の進め方は、工場AIモデルの監視の記事をご覧ください。

RFPに書く要件とFAT/SATの受入基準

ベンダーに見積を頼む前に、何を数えたいのかを文書にします。次の表は、RFP(提案依頼書)に書く要件の例です。数値の目標は自社で決め、例として置いた値から始めます。

項目書く内容
対象品目と荷姿品目の一覧と、平置き、トレイ、袋、箱、リールのどれで数えるか
品目数開始時の品目数と、年間に追加される品目数の見込み
1回あたりの最大個数1回の計数で扱う最大の個数と、部品の大きさの範囲
許容する置き方平置きのみか、トレイ可か、袋のままを求めるか
合格基準品目×荷姿ごとのぴったり一致率と過不足の最大値。評価データの期間と件数
不一致時の手順低確信度や不一致のとき、画面で人に戻す流れと、再計数の記録
画像の保存保存する画像、保存期間、保存先、検索の方法
マスタ連携品目マスタとの同期、バーコードでの品目呼び出し、MES、WMS、ERPへの結果の送信
権限と変更履歴テンプレートやモデルを誰が変えられるか、変更の記録が残るか
品目追加の手順と費用区分自社で追加できるか、ベンダーに頼むか。1品目あたりの費用の扱い
教育と保守作業者と管理者の教育、問い合わせ窓口、保守の範囲
見積の分け方ハードウェア、ソフトウェアのライセンス、品目の登録作業、保守を分けて出してもらう

見積を分けてもらうのは、比べやすくするためです。ハードウェアが安くても、品目登録の作業費が高い場合があります。ライセンスが端末ごとか、拠点ごとか、計数回数ごとかでも、総額は変わります。

受入の試験は、2段階で考えます。

  • FAT(工場出荷前の試験):ベンダーの側で、自社の過去の実物サンプルを使って計数を再現します。対象品目と荷姿ごとに、RFPの合格基準を満たすかを確かめます
  • SAT(現地での受入試験):自社の工場で、実際の運用と同じ流れで使います。人の手数え、または重量計数と並行運転し、結果を突き合わせます。ぴったり一致率、過不足の最大値、人へ戻した割合を、品目と荷姿ごとに確認します

SATで基準を満たした品目から、手数えをやめていきます。満たさない品目は、置き方を変えるか、重量計数のまま残すかを決めます。すべての品目を一度に切り替える必要はありません。

数の確認を、組立工程のポカヨケとして使う場合もあります。たとえば、ねじを決まった数だけ使ったかを確かめる用途です。この場合は、数えることより作業の抜けを防ぐことが目的になります。その考え方はポカヨケの記事で扱っています。

費用と効果のモデル試算(仮の数字)

ここからの数字は、すべてこの記事のための仮の数字です。製品の公式価格は確認できないものが多いため、費用も仮置きです。自社で試算するときの枠組みとして読んでください。

想定する工場は、タイの日系の電子部品または自動車部品の工場です。受入、キッティング、出荷梱包の3か所で小物部品を数えています。2直、年250日稼働です。

現状の基準額(年)

項目金額内訳
受入、キッティング、出荷梱包での手数えと数え直しの工数720,000 THB6,000時間×120 THB
数量違いに起因する対応(再計数、在庫差異の調査、客先への過不足の対応)600,000 THB仮置き
棚卸と受入でのSMDリールの残数確認の工数300,000 THB2,500時間×120 THB

構成A:画像AI計数のステーション3台

カメラ、照明、PC、ソフト、品目マスタとMESの連携、品目登録を含みます。初期費用は1,500,000 THB、年間の運用費(ライセンス、品目追加、保守)は180,000 THBと置きます。

効果の項目(仮定)計算金額
手数えの工数を50%削減720,000×0.5360,000 THB/年
数量違いに起因する対応を30%削減600,000×0.3180,000 THB/年
効果の合計360,000+180,000540,000 THB/年
年間の純効果540,000−180,000360,000 THB/年
回収年数1,500,000÷360,000約4.2年

構成B:構成Aに加えてX線リールカウンター1台

追加の初期費用は2,000,000 THB、追加の年間運用費は100,000 THBと置きます。

追加効果の項目(仮定)計算金額
リール残数確認の工数を80%削減300,000×0.8240,000 THB/年
追加分の年間純効果240,000−100,000140,000 THB/年
追加分の回収年数2,000,000÷140,000約14.3年

感度:構成Aで、手数え工数の基準額が2倍だった場合

手数えの基準額が1,440,000 THB/年だったとします。手数えの50%削減は720,000 THB/年です。効果の合計は720,000+180,000=900,000 THB/年、純効果は900,000−180,000=720,000 THB/年、回収年数は1,500,000÷720,000で約2.1年になります。

部品計数AIの導入|重量・画像・X線の選び方とタイ工場のRFP - figure 3

この試算から読み取れることは次のとおりです。

  • 構成Aの回収年数は、手数えの工数がどれだけあるかで大きく変わります。基準額が2倍なら、回収年数は約4.2年から約2.1年に縮みます。まず今の手数えの時間を測ることが、試算の出発点です
  • 構成Bの追加分は、工数削減だけでは回収に約14.3年かかります。リールの本数が少ない工場では、X線カウンターは工数削減だけでは回収しにくいということです。判断には、リールの本数、棚卸の頻度、MSDの管理(開封せずに数えたいか)、客先の要求を加えます
  • 「数量違いに起因する対応の30%削減」は、AIの数え間違いを人へ戻す手順が機能していることが前提です。並行運転で一致率を確認できるまでは、この効果を数えないでください

よくある質問

AI 計数とは?計数はかりと何が違う?

AI計数は、カメラで撮った画像から、写っている部品を検出したり密度を推定したりして個数を数える方法です。計数はかりは、総重量を平均単重で割って個数を求めます。はかりは単重のばらつきに弱く、画像AIは重なりや隠れや照明に弱い、という違いがあります。画像AIでは数えた写真を証跡として残せる点も違います。

画像 計数 AIはどれくらい正確?

対象の部品と荷姿によって大きく変わるため、一般的な数字では答えられません。研究で示される誤差は、一般物体の写真などの条件で測ったもので、自社の部品にそのまま当てはまりません。自社の品目と荷姿で、人の手数えや重量計数と並行運転し、品目ごとのぴったり一致率と過不足の最大値を測って判断します。

袋や箱に入ったままの部品も数えられる?

画像AIで、箱の中の山積みを上から1枚撮って数えることは、原理的に困難です。見えない部品があるからです。研究では、複数の視点の画像から数える手法も提案されていますが、現場では、広げて数えるか重量計数を使う方法が現実的な選択肢になります。リールやESDバッグに入ったチップ部品は、X線カウンターの対象になります。

部品 カウント 自動化はスマホアプリで足りる?

品目が多く、まず試してみたい段階なら、スマホアプリは有力な選択肢です。ただし、撮影の距離や照明が毎回変わるため、結果が揺れることがあります。受入や出荷で数量の記録を正式に残すなら、撮影条件が揃う固定ステーションと、品目マスタやシステムとの連携が要るかを検討します。

X線 部品カウンターは何に使う?

主に、SMDのチップ部品が巻かれたリールの残数を数えるのに使います。手で巻き取らずに数えられ、機種によっては防湿包装を開けずに数えられるとメーカーは説明しています。リールの識別と計数データをバーコードでひもづけ、ERPやMESに送る構成も各社が紹介しています。

学習用の画像は何枚必要?

方式によって違います。数例を囲めば数え始められる方式では、品目ごとに大量の画像を集める必要はありません。品目ごとに学習する方式の例として、三菱マテリアルの事例では部品の種類あたり30〜40枚とされています。これは同社の特定の部品と条件での数字で、一般的な目安ではありません。

導入期間はどれくらい?

品目の数と荷姿の種類で決まります。品目が少なく、平らに並べられる部品から始めるなら短く、品目が多く荷姿もさまざまなら長くなります。PoC、FAT、SATの各段階で、品目と荷姿ごとに合格を確かめながら、範囲を広げていく進め方が現実的です。

まとめ

  • 部品計数のAI化は、荷姿、部品の性質、間違えたときの損失の3つで、重量計数、画像AI計数、X線リールカウンターを使い分ける話です
  • 重量計数の誤差は主に単重のばらつき、画像計数の誤差は主に重なり、隠れ、照明から生まれます
  • 箱の中の山積みは、上から1枚撮るだけでは原理的に数えられません。画像AIが最も効くのは、平らに並べられて、単重が揃わず、写真の証跡を残したい場面です
  • チップ部品のリールは、X線カウンターという専用機の領域です。リールが少ない工場では工数削減だけで回収しにくいので、MSDの管理や客先の要求も含めて判断します
  • 合格基準は平均誤差ではなく、品目と荷姿ごとのぴったり一致率と過不足の最大値で決め、不一致や低確信度は人へ戻します
  • 計数の結果は、写真、品目、ロット、作業者と一緒に記録し、MES、WMS、ERPへ渡すところまでを要件にします
  • RFPでは見積をハード、ライセンス、品目登録、保守に分けてもらい、SATで並行運転して突き合わせます

どの品目、どの荷姿から始めるか、今の数え方でどこに過不足が出ているかを棚卸しする段階でも、TOMAS TECHにご相談いただけます。お問い合わせはこちらのフォームからどうぞ。

参考情報