タイ工場で空箱 回収 自動化を検討するとき、満載便を届けたAGVやAMRが帰りに空容器を運べばよい、と考えるだけでは設計が足りません。供給と回収は、容器の状態、返却点の混雑、満空判定、優先順位、設備停止、手動復旧まで相互に影響する二方向の生産物流です。片方向だけを最適化すると、ライン脇に空箱があふれる一方で供給元は容器不足になり、車両が動いていても生産が止まり得ます。
本稿では、タイ工場の生産技術・物流・製造・保全・IT/OT・購買が、空箱回収をRFP、比較、FAT/SAT、運用KPIまで一貫して設計する方法を解説します。「空箱」は、通い箱、トート、ラック、台車、かご車など、再利用して戻す容器・搬送具の総称として扱います。方式の選び方から例外時の責任まで、発注前に合意できる形へ落とし込みます。
空箱 回収 自動化は供給の「ついで便」ではない
ライン供給は、必要な部品を必要な場所へ届ければ完了します。しかし回収は、容器が本当に空か、異品が混ざっていないか、返却可能な状態か、次の行先は洗浄・仕分け・倉庫・仕入先のどこかを判断しなければなりません。供給元へ容器が戻らなければ、次の補充を準備できません。つまり回収は後処理ではなく、次の供給サイクルを成立させる前工程です。
最初に、物と情報の二方向フローを同じ図にします。往路には部品、容器、搬送指示、ロットや品番があり、復路には空容器、残品、異常品、容器状態、返却先指示があります。現場を歩く際は「車両が通れるか」だけでなく、誰が空になったと宣言するか、どこで引渡しが成立するか、回収されない間に何個置けるか、混載を誰が解消するかを確認します。
二方向フローを一つの能力計画にする
供給能力と回収能力を別々の平均値で評価すると、ピークが重なったときの渋滞を見落とします。品種切替、休憩前後、シフト交代、段取り、材料到着、品質保留、設備停止からの再開は、供給要求と返却要求を同時に増やします。RFPには平均搬送量ではなく、工場が実際に試すべき運転シナリオを提示します。
提案フレームとして、各シナリオに「供給要求の発生条件」「空容器の発生条件」「返却点の収容能力」「優先順位」「許容される待ち」「超過時の手動運用」「記録すべき証拠」を並べます。具体的な容量や時間は、本稿の数値を使わず、現場観測、標準作業、容器循環数、生産計画、リスク評価から決めてください。

ライン停止リスクから優先順位を決める
配車ロジックを単純な先着順にすると、軽い回収要求が、供給切れ直前の緊急補充を塞ぐことがあります。逆に供給だけを常に優先すれば、返却点が満杯になり、作業域や避難・保全アクセスを侵食します。優先度は「供給か回収か」だけでなく、ライン停止までの余裕、返却点の残容量、容器不足までの余裕、経路占有、充電状態、禁止区域、手動代替の有無で決めます。
この優先度式はベンダーのブラックボックスにせず、工場が変更を承認できる設定項目にします。誰が閾値を変えられるか、変更履歴を残すか、旧設定へ戻せるか、変更後にどの試験を再実施するかまで要求します。
容器IDと状態を決めてから台車 自動搬送を設計する
車両の位置だけを追跡しても、物流の正しさは証明できません。必要なのは「どの容器が、何を保持し、どの状態で、どこにあり、次にどこへ行くか」です。容器単体にIDを付けるか、台車やかご車を単位にするか、積載位置まで識別するかは、誤投入リスク、追跡要件、読取環境、費用、保守性で決めます。
バーコード、二次元コード、RFID、車両上のジョブ情報、ステーションの固定IDには、それぞれ読取距離、向き、汚れ、金属影響、重複読取、ラベル損傷、通信断時の違いがあります。技術名から選ぶのではなく、識別が失敗したときに安全かつ誤配送なく止められるかを試験します。読めなかった容器を「最後に読んだ品番」と推定して流す設計は避けます。
容器状態モデルを共通語にする
次は本稿独自の提案フレームであり、規格要求ではありません。最低限、状態を「供給準備済み」「搬送中」「ライン到着」「使用中」「空判定待ち」「空容器」「回収待ち」「回収中」「返却済み」「残品あり」「品質保留」「容器損傷」「ID不明」「手動管理」に分けます。工場に洗浄、仕分け、折り畳み、仕入先返却があるなら、その工程も状態として追加します。
各状態には、開始イベント、終了イベント、所有部門、物理位置、許可される次状態、タイムアウト時の行動、必要な証拠を持たせます。「空箱回収要求」という一つの信号だけでは、残品入りや破損容器を通常返却へ混ぜる恐れがあります。
| 状態 | 成立条件の例 | 禁止する遷移 | 証拠の例 |
|---|---|---|---|
| 空判定待ち | 作業完了、容器が返却位置にある | 自動で空と推定して搬送 | 作業完了信号、容器ID、時刻 |
| 空容器 | 合意した確認を通過 | 品番不明のまま次回供給へ | 満空結果、残品確認、判定元 |
| 回収待ち | 返却点が引渡し可能 | 返却点未準備で車両を進入 | 点在庫、占有、呼出履歴 |
| 品質保留 | 部品・容器に判断待ちがある | 通常空容器へ統合 | 理由、対象ロット、承認者 |
| 容器損傷 | 変形・汚れ・識別不良を検出 | 自動供給へ再投入 | 写真、損傷区分、隔離先 |
| 手動管理 | 自動系から明示的に引継ぎ | 無記録で自動系へ戻す | 引継者、現物数、復帰承認 |

満空判定をセンサー一個に押し付けない
満空判定には、作業完了信号、重量、光電・距離センサー、画像、容器の蓋や姿勢、作業者確認、部品消費実績などを利用できます。どの方式でも、部品の形状、緩衝材、袋、仕切り、油、反射、容器ばらつきが誤判定要因になります。判定不能を「空」または「満」に丸めず、独立した例外状態にします。
RFPには、対象容器と部品の組合せ、境界サンプル、混入物、センサー汚れ、位置ずれ、二重積み、残品、空容器への異品投入を試験条件として示します。正解ラベル、試験順序、期待状態、ログ、写真を合意し、候補会社へ同じ課題を渡します。判定精度の普遍的な基準値は設けず、誤回収と回収遅れが生産・品質・安全へ与える影響から受入条件を決めます。
返却点と待ち行列がライン供給 自動化の成否を決める
空箱 回収 自動化で停止が起きやすいのは、走行中より引渡し点です。作業者がまだ容器を外していない、台車の向きが違う、ストッパーが閉じていない、満杯の返却列へ次の車両が来る、PLCは準備完了でも物理的に障害物がある、といった小さな不一致が全体を止めます。
返却点のハンドシェイクを定義する
提案フレームとして、返却点には「車両進入可」「ステーション占有」「正しい容器ID」「満空判定完了」「荷姿安定」「移載機準備」「安全条件成立」「受渡し完了」「退避可」「再試行要求」を分けて持たせます。PLC、フリート管理、MES/WMS、現場表示が同じ状態語を使うことが重要です。
通信信号だけで完了とせず、物理状態と照合します。例えばコンベヤ移載なら、容器が受取側へ完全に移ったこと、車両側に残っていないこと、次の容器を投入できることを別々に確認します。牽引台車なら連結・解放、ブレーキ、向き、台車ID、積載固定を確認します。かご車 搬送 自動化では扉、キャスター、ストッパー、突出、床段差も受入条件になります。
待ち行列を床面表示だけで管理しない
床に枠を描いても、どの容器が何番目で、いつから待ち、どこへ行くかをシステムが知らなければ配車は安定しません。物理位置、論理キュー、容器IDの三つを一致させます。作業者が途中の容器を抜いた場合、手動で追加した場合、誤った枠へ置いた場合、センサーが二重検知した場合の修正手順を用意します。
キュー満杯時には、上流で回収要求を抑制する、別返却点へ迂回する、供給優先度を変える、手動回収へ切り替える、ラインへ警告するなどの選択肢があります。自動的な迂回は、容器の行先、動線安全、後続仕分け能力が確認できる場合だけ許可します。
工程間搬送 自動化の方式を荷姿と引渡しから選ぶ
OMRONの公式用途ページは、原材料、仕掛品、カート、パレット、ロールケージの搬送、ラインサイド補充、コンベヤ・リフトとの連携、フリート統合を紹介しています。これは用途の広さを示すベンダー情報であり、自社の空箱がそのまま運べる証拠ではありません。候補機は、最も扱いにくい容器、最も狭い引渡し点、床状態、勾配、交差点、エレベーター、扉、衛生条件で確認します。
潜り込み型は既存台車を活用しやすい一方、台車下面、車輪、停止位置、重量分布の標準化が必要です。牽引型は複数台車に適しますが、旋回内輪差、連結、後退、切離し、列の長さを評価します。トップモジュールやコンベヤ移載は自動受渡しに向きますが、高さ、ストッパー、挟まれ、信号同期、停電時回収が重要です。フォークリフト型はパレット用途に適しますが、人・既存車両との混在と荷姿安定を慎重に扱います。
AGVシステム統合の解説では、車両単体ではなく上位系・設備・運用を含む統合境界を整理しています。また、AGVレイアウト設計ガイドは、通路幅だけでなく交差、待避、充電、非常時動線を検討する際に参照できます。空箱プロジェクトでは、これらに容器状態と返却キューを重ねます。
台車・かご車の標準化を設備仕様に含める
自動搬送に適さない台車を後から車両側のセンサーやソフトウェアで吸収すると、保守が複雑になります。台車番号、外形、連結部、把持部、車輪径、キャスター旋回、ブレーキ、ストッパー、最大荷姿、重心、突出、底面クリアランス、損傷判定、点検周期を標準化します。既存台車の全数調査を行い、適合、改造、廃棄、手動限定に分類します。
容器の入れ子、折り畳み、積み重ねを行う場合、空になったことで形状と重心が変わります。供給時に安全だった固定方法が、回収時にも安全とは限りません。空容器が軽いため風や床振動の影響を受ける、仕切り材が突出する、折り畳み不良で高さが変わるといった条件を試します。
フリート・MES・PLCの責任境界をRFPで固定する
VDAの公式ページは、2026年3月公開のVDA 5050 version 3.0.0を現行最新版として掲載しています。公式情報によれば、自由走行のためのzone concept、経路共有、現地言語によるエラー表示、省電力モードが加わり、従来のtrajectoryとcorridorの概念も利用できます。一方、VDA 5050は任意で拘束力のないインターフェースです。統合摩擦を減らし得ますが、経路意味、設備ハンドシェイク、容器状態、優先順位、安全、完全な相互運用性や障害復旧を自動的に保証しません。「VDA 5050対応」だけで受け入れず、使用バージョン、任意機能、メッセージ、タイムアウト、エラー処理、検証構成を契約します。
OMRONのMD Series資料は、ジョブキュー、経路、バッテリーの最適化をベンダー機能として説明しています。実案件では、最適化の目的が供給停止回避なのか、距離短縮なのか、渋滞緩和なのかを明確にし、返却点満杯や緊急要求で期待どおり優先度が変わるかをFAT/SATで確認します。
提案する責任分界表
以下は本稿の提案フレームです。RFPで各行の設計者、実装者、試験者、承認者、障害一次対応者を割り当てます。
| 機能 | 主な境界質問 | 受入証拠 |
|---|---|---|
| 生産要求 | 誰が補充・回収ジョブを発行、取消、再発行するか | 正常・重複・取消・順序変更ログ |
| 容器マスター | ID、品番、容器種、行先、状態の正本はどこか | 登録、変更、無効化、履歴の画面と記録 |
| フリート制御 | 配車、渋滞、充電、禁止区域を誰が判断するか | シナリオ再生と時系列ログ |
| PLC連携 | Ready/Busy/Complete/Faultを誰が保持するか | 信号表、タイムチャート、異常注入結果 |
| MES/WMS | 生産実績と搬送実績の整合を誰が監視するか | 欠損、重複、再送、照合レポート |
| 安全 | 車両・設備・運用区域のリスクを誰が統合するか | リスク評価、妥当性確認、変更記録 |
| 手動復旧 | 現物とシステムを誰が照合し復帰承認するか | 手順、権限、訓練、復旧ログ |
| 保守 | 車両、台車、通信、充電器、ステーションの窓口は誰か | 障害分類、連絡、部品、再稼働証拠 |
例外・手動復旧・停止時運用を先に設計する
自動搬送は正常時より、例外から正しく戻れるかで価値が決まります。障害物停止、経路封鎖、容器ID読取不能、誤品、残品、台車不良、返却点満杯、移載失敗、通信断、充電不足、非常停止、停電、サーバー再起動を、運用開始前に試します。
例外を「再試行」で無限ループにしない
再試行回数や待ち時間の普遍値はありません。重要なのは、同じ失敗を繰り返した後に、どの条件で隔離、別ルート、別車両、手動引継ぎ、ライン通知へ移るかです。再試行のたびにジョブや容器が重複登録されないこと、元の失敗原因と実施操作が残ることを確認します。
手動復旧では、画面上の状態だけを変更してはいけません。作業者が現物の容器ID、位置、満空、品番、台車、周辺安全を照合し、必要なら二者承認で自動管理へ戻します。復旧中に別車両が同じジョブを実行しないロックも必要です。
停止時運用を標準作業にする
フリートサーバー、無線、MES、PLC、充電設備のどれが止まるかで代替運用は変わります。手押しが許される車両・台車、牽引可能条件、ブレーキ解除、隔離鍵、手動記録票、仮置き場所、交通整理、復帰時のデータ照合を定義します。安全を確認せずに車両を押す、電源を切って牽引する、ジョブを全消去する、といった非公式な復旧を防ぎます。
停止中に手動搬送した容器は、自動系の在庫から消えてはいけません。仮のID、紙や端末の記録、復帰時の棚卸し、重複ジョブ取消、未完了要求の再評価までを一つの手順にします。

人と車両の混在は運用区域で評価する
ISO 3691-4:2023の公式ページは、無人産業車両とそのシステムの安全要求・検証を対象とし、2023年6月発行で、改訂予定と表示しています。規格名だけを仕様書へ書くのではなく、採用版、対象設備、運用区域、想定用途、付帯設備、検証責任を確認します。将来改訂があることも踏まえ、契約時点で適用版を固定し、変更評価の方法を決めます。
OSHAの倉庫・ロボット資料は、フォークリフトと歩行者、搬送、移動ロボットによる衝突・挟まれ等の危険を説明しています。ただし米国のガイダンスであり、タイ法ではありません。タイで適用される法令、工場基準、顧客要求、機械・電気・防火・労働安全要件は、現地の有資格者と個別に確認してください。
安全評価では、地図上の走行線だけでなく、交差点、見通し、扉、柱、ラック端、非常口、作業者の手伸ばし、落下物、床濡れ、清掃、保全作業、手押し台車、フォークリフト、来訪者、シフト交代を観察します。センサーが検知して止まることだけでなく、停止車両が別の危険や避難阻害を作らないことも検討します。
空箱回収RFPを比較可能な提案書にする
タイBOIは2026年第1四半期について、機械・オートメーション・ロボティクス分野38件、80.81億バーツ、Smart and Sustainable Industry 61件、70.71億バーツの申請を公表しました。これは自動化投資の文脈であり、空箱回収市場の規模や個別案件の優遇適格性を示すものではありません。申請を前提にする場合は、提出時点の条件をBOIへ確認します。
提案フレームとしてのRFP章立て
| 章 | 工場が提示する情報 | 応札者に求める回答 |
|---|---|---|
| 目的・範囲 | 対象ライン、供給・回収境界、停止リスク | 前提、除外、達成方法、制約 |
| 物量・変動 | 容器種、発生シナリオ、品種切替、ピーク | 能力計算、ボトルネック、余裕の根拠 |
| 容器・台車 | 図面、重量、重心、損傷、混載 | 適合条件、改造、識別、固定方法 |
| 返却点 | 配置、収容、設備信号、作業者動作 | ハンドシェイク、キュー、満杯時動作 |
| 制御・データ | MES/WMS/PLC、ID、状態、時刻 | アーキテクチャ、API、ログ、再送、権限 |
| 安全 | 運用区域、交通、既存車両、保全 | リスク低減、検証、残留リスク、教育 |
| 例外 | 想定故障、手動代替、停止時運用 | 状態遷移、復旧、ロック、証拠 |
| FAT/SAT | 試験物、シナリオ、立会、証拠 | 手順、期待結果、ログ、是正方法 |
| 保守 | 稼働時間、言語、現地体制、変更管理 | 窓口、予備品、バックアップ、EOL通知 |
| 商務 | 責任境界、検収、支払、知財 | WBS、含有・除外、保証、変更単価 |
候補比較は車両価格だけでなく、台車改造、返却ステーション、充電、無線、上位連携、安全設備、教育、予備品、ソフトウェア、定期費、レイアウト変更、新品種対応、現地支援、停止時の損失リスクを同じWBSで回答させます。一般的な価格や回収年数を記事から転用せず、自社の実測物量と契約条件で評価します。
工場内物流改善の実務ガイドと合わせると、自動化前に消すべきムダ、供給頻度、置場、標準作業を整理できます。悪い物流ルールをそのまま自動化しないことが重要です。
FAT/SATで「動いた」ではなく受入証拠を残す
FATはベンダー工場等の管理された環境で、状態モデル、配車、ハンドシェイク、例外、ログ、文書を検証します。SATはタイの設置場所で、実床、無線、照明、温湿度、周辺設備、作業者、実容器、実ネットワーク、実シフトを含めて検証します。同じデモ走行を二回行うだけでは足りません。
提案する受入マトリクス
以下は提案フレームです。試験数、時間、合否基準はリスク評価と契約で決めます。
| 試験テーマ | FATの証拠 | SATの証拠 |
|---|---|---|
| 二方向能力 | シナリオ別ジョブ、キュー、優先度ログ | 実生産の供給・回収、滞留、停止影響 |
| 容器状態 | 全状態と禁止遷移、履歴 | 作業者操作、誤置き、混載、現物照合 |
| 返却点 | 信号タイムチャート、移載、タイムアウト | 実PLC、実設備、満杯、点検作業 |
| 配車 | 渋滞、充電、禁止区域、車両交換 | 交差、混在交通、無線変動、迂回 |
| 例外 | 障害注入、再試行、隔離、復旧ログ | 実運用の手動引継ぎと復帰棚卸し |
| 安全 | 機能と設計証拠、残留リスク | 設置後区域、作業、保全、教育記録 |
| データ | 欠損、重複、時刻、再送、バックアップ | MES/WMS接続、障害復旧、照合帳票 |
| 保守 | 診断、部品交換、設定復元 | 現地窓口、訓練、予備品、再稼働 |
各ケースには要求ID、前提状態、投入条件、期待する物理動作、期待データ、合否、証拠ファイル、立会者、未完項目、再試験結果を付けます。動画だけでなく、フリートログ、PLCトレンド、MES記録、容器台帳、アラーム履歴を時刻で突き合わせます。
未完項目は、製品・安全・能力への影響、暫定対策、責任者、期限条件、再試験、検収・支払への扱いを明記します。「量産後に調整」は受入証拠ではありません。条件付き受入と最終受入を分け、制御された立上げ期間で複数シフト、品種切替、清掃、充電、再起動、保全後復帰を確認します。
運用KPIは車両稼働率だけにしない
車両が長時間動いていても、不要な空走、待ち、再試行が多ければ物流価値は低いままです。一方、待機が多くても供給切れと返却点あふれを防いでいるなら、必要能力を満たしている可能性があります。KPIは生産成果、流れ、品質、復旧、資産の階層に分けます。
提案フレームとして、生産成果には供給起因停止、空容器起因停止、手動代替を置きます。流れには要求から引渡しまでの時間分布、期限超過、返却点滞留、キュー満杯、空走、迂回を置きます。品質には誤配送、ID不明、残品混入、容器損傷、在庫不一致を置きます。復旧には例外件数、原因、復旧時間、再発、手動引継ぎの照合差を置きます。資産には利用状況、充電、故障、台車不適合、ソフトウェア変更を置きます。
平均だけでなく、シフト・ライン・品種・時間帯・経路・容器種で分けます。ただし、目標値はベンダー資料や他工場から借りず、自社のベースラインと停止リスクから設定します。KPIを罰則だけに使うと、例外が隠されます。改善会議では、需要設計、設備、運用、マスター、保全、教育のどこに原因があるかを共同で確認します。
導入前チェックリスト
- 供給と回収を同じ物量・ピーク・優先度モデルで評価した。
- 容器、台車、かご車のID、状態、所有者、正本システムを決めた。
- 残品、異品、損傷、ID不明を通常の空容器と分離した。
- 満空判定の対象条件、判定不能、境界サンプルを合意した。
- 返却点の物理容量と論理キュー、ハンドシェイクを一致させた。
- 台車の外形、車輪、連結、ブレーキ、重心、点検を標準化した。
- フリート、PLC、MES/WMS、容器マスターの責任境界を決めた。
- 通信断、停電、経路封鎖、満杯、移載失敗、車両交換を試験する。
- 手動復旧で現物とシステムを照合し、復帰を承認する手順がある。
- 運用区域の人、フォークリフト、扉、交差、保全、非常時を評価した。
- FAT/SATの各要求に物理動作とデータ双方の証拠を割り当てた。
- 条件付き受入、未完項目、再試験、最終受入を契約で分けた。
- KPIを車両稼働率だけでなく生産停止、滞留、誤配送、復旧で設計した。
- 現地支援、言語、予備品、バックアップ、変更管理、EOL通知を確認した。
まとめ 空箱回収を容器循環システムとして受け入れる
空箱 回収 自動化の核心は、帰り便を増やすことではありません。供給と回収を一つの二方向フローとして設計し、容器IDと状態、満空判定、返却点、待ち行列、配車、例外、手動復旧、停止時運用を同じ責任体系で管理することです。車両、台車、ステーション、PLC、フリート、MES/WMSの境界を明示し、FAT/SATでは正常走行だけでなく、失敗と復旧の証拠を受け取ります。
RFPでは数値を先に借りるのではなく、自社の容器循環、ピーク、生産停止リスク、現場条件から受入基準を作ります。運用開始後は、供給切れ、返却点滞留、誤配送、ID不明、手動代替、復旧を継続的に見直します。こうして初めて、ライン供給 自動化と工程間搬送 自動化が、車両のデモではなく安定した生産能力になります。
TOMAS TECHは、タイ工場の現場調査、二方向フロー整理、容器・台車標準化、RFP、PLC/MES責任境界、FAT/SAT受入証拠の設計段階から支援できます。車両方式や候補ベンダーが未確定の段階でも、お問い合わせからご相談ください。
空箱 回収 自動化のFAQ
空箱回収は部品供給AGVの帰り便に追加するだけでよいですか?
通常は追加ジョブだけでは足りません。空判定、残品、容器ID、返却点容量、キュー、優先度、供給との競合、手動復旧を設計する必要があります。既存車両に能力余裕があっても、引渡し点と情報状態が未定義なら安定運用できません。
満空判定には重量センサーと画像のどちらが適しますか?
部品形状、容器、仕切り、油、反射、残品リスク、保全条件で変わります。単一方式を一般化せず、実容器と境界サンプルで誤判定・判定不能を試します。判定不能を独立状態にし、安全な隔離や手動確認へ送れることが重要です。
台車 自動搬送では既存台車をそのまま使えますか?
下面クリアランス、外形、車輪、キャスター、ブレーキ、連結、重量分布、突出、損傷状態が車両方式に適合すれば利用できます。全数調査し、適合、改造、手動限定、廃棄に分類してください。ばらつきをソフトウェアだけで吸収しない方が保守しやすくなります。
かご車 搬送 自動化で確認すべき点は何ですか?
扉の固定、キャスター、ストッパー、連結、重心、突出、床段差、旋回、後退、受渡し方法を確認します。空時は軽く、供給時と挙動が異なる点にも注意します。人との混在、保全アクセス、非常時の移動方法を含めて現地SATを行います。
VDA 5050対応なら異なるメーカーをすぐ統合できますか?
インターフェース共通化には役立ち得ますが、完全統合を自動的に保証しません。バージョン、任意機能、経路意味、設備ハンドシェイク、容器状態、エラー処理、安全、検証構成を確認し、実際の複数車両・上位系で試験する必要があります。
FATとSATで最も重要な違いは何ですか?
FATは管理された環境でロジック、状態、例外、文書を早期検証します。SATはタイ工場の実床、無線、設備、作業者、実容器、実ネットワークで生産運用を証明します。双方で要求ID、期待結果、ログ、是正、再試験を残します。
自動搬送停止時に手押しで運べば十分ですか?
手押し可否、ブレーキ解除、牽引、隔離、交通整理、手動記録、仮置き、復帰棚卸しを事前に定義する必要があります。現物だけを動かすとシステム在庫とジョブがずれます。安全な機械操作と情報復旧を一つの標準作業にします。
空箱回収のKPIは何を見ればよいですか?
車両稼働率だけでなく、供給・空容器起因の生産停止、要求から引渡しまでの時間分布、返却点滞留、キュー満杯、誤配送、ID不明、残品混入、手動代替、例外原因、復旧時間を見ます。目標値は自社のベースラインとリスクから決めます。