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2026.08.31

HMI 画面 開発|タイ工場のRFP・FAT/SAT実務

HMI 画面 開発|タイ工場のRFP・FAT/SAT実務

タイ工場でHMI 画面 開発を外注するとき、「画面は何枚か」「PLCタグは何点か」だけで見積依頼を出すと、価格は比較できても完成条件は比較できません。必要なのは、設備状態を正しく認識できること、許可された操作だけができること、異常時に次の行動が分かること、多言語でも誤操作しないこと、そしてバックアップから復旧できることまでを、一つの受入条件として定義することです。

本稿では、タイの製造現場、保全・制御担当、購買部門、日本本社の承認者が共通に使えるよう、HMI開発の範囲、RFP、ベンダー比較、成果物、FAT/SAT、費用ではなく工数を考える方法まで実務の形に落とします。特定メーカーを推奨する記事ではありません。機種、ライセンス、ソフトウェア版、通信方式、実行環境によって利用可能な機能は異なるため、調達前の互換性確認が前提です。

HMI 画面 開発とは何を開発する仕事か

HMIは、Human-Machine Interfaceの略で、オペレーターが設備の状態を見て、必要な操作を行い、異常へ対応するための接点です。しかし開発対象は、画面の色やボタン配置だけではありません。状態モデル、画面階層、PLCとのデータ境界、アラーム、ユーザー権限、言語、履歴、レシピ、バックアップ、変更管理、教育、検収までを含む運用インターフェースです。

本稿ではHMIを、設計して終わる画面集ではなく、設計・実装・運用・変更・復旧まで続く運転インターフェースとして扱います。発注仕様も「何枚描くか」より「どの運転状況で、誰が、何を判断し、どの操作を許され、結果をどう検証するか」を中心にすべきです。この整理は特定規格の代替ではなく、調達と受入をつなぐための実務フレームです。

画面数だけの見積が失敗しやすい理由

同じ20画面でも、単純な状態表示だけの案件と、レシピ切替、監査証跡、三言語、遠隔閲覧、履歴トレンド、権限管理を含む案件では設計と試験の負荷がまったく異なります。画面枚数では、次の差を表せません。

  • 正常運転だけか、段取り替え、保全、復旧、手動運転も含むか
  • 設備状態が「停止/運転」だけか、起動中、待機、インターロック、異常、復旧確認まであるか
  • アラームを表示するだけか、優先度、原因、影響、推奨対応、確認権限、履歴まで設計するか
  • 日本語、タイ語、英語の文字列長、フォント、入力、翻訳承認を誰が管理するか
  • PLCタグの定義、スケール、品質、更新周期、欠損時表示を誰が保証するか
  • ソースファイル、ビルド手順、ライセンス、版管理、復旧テストを引き渡すか

つまり、安い「1画面単価」が安いプロジェクトを意味するとは限りません。曖昧な範囲は、後工程で追加費用、日程遅延、操作ミス、復旧不能として現れます。

HMI開発RFPの中心は運転シナリオから試験までの追跡性

HMIの調達で最も重要な成果物は、次の鎖を追跡できる表です。

運転シナリオ → 設備状態 → 画面オブジェクト → PLCタグ → 操作権限 → アラーム/対応 → FAT/SAT証跡

HMI 画面 開発|タイ工場のRFP・FAT/SAT実務 - figure 1

例えば「コンベヤ詰まりから復旧する」というシナリオなら、詰まり検知タグ、画面上の状態表現、停止理由、リセット可能条件、保全者だけに許す操作、関連アラーム、現場で行う復旧試験までを一つのIDで結びます。こうすれば、仕様変更が起きたときに影響範囲を検索でき、検収時には要求が試験済みか確認できます。

追跡表に最低限含めたい列は次のとおりです。

記載内容検収時の使い方
要求ID一意の番号変更・不具合・試験を同じ番号で結ぶ
運転シナリオ正常、段取り、保全、異常復旧など抜けている運用場面を発見する
状態・遷移状態、遷移条件、禁止条件HMI表示とPLCロジックの不一致を防ぐ
画面・部品画面名、表示、操作部品画面在庫と要求を照合する
タグPLCアドレス、型、単位、品質データ所有者と通信試験を明確にする
権限閲覧・操作・承認できる役割越権操作を試験する
アラーム優先度、原因、応答、履歴実行可能なアラームか確認する
試験IDFAT/SAT手順と期待結果証跡の欠落を防ぐ

買い手が定義すべきHMIスコープ・マトリクス

RFPでは、機能名だけでなく、「買い手が提供する情報」「開発会社が設計する範囲」「双方で承認する成果物」を分けます。次のマトリクスは初回打合せの質問票として利用できます。

領域RFPで決めること受入証拠
運転シナリオ正常、停止、段取り、手動、保全、異常復旧シナリオ一覧と試験結果
状態モデル状態名、遷移条件、禁止操作、表示規約状態遷移図と実機確認
階層・ナビゲーション全体、エリア、装置、詳細、診断の階層画面マップと到達手順
アラーム/イベント区分、優先度、応答、確認、抑制、履歴アラームマスターと試験ログ
役割・権限オペレーター、保全、管理者、監査者ロールマトリクスと越権試験
言語対象言語、用語集、文字長、入力、承認者言語別レビューと切替試験
PLC/タグ所有者、命名、型、単位、更新、品質タグ辞書と通信断試験
履歴・レシピ・帳票保存期間、変更承認、復元、出力形式サンプル記録と復元試験
遠隔接続閲覧/操作、接続経路、承認、ログ構成図とアクセスログ
バックアップ対象、頻度、保管、暗号化、復旧環境クリーン環境での復元証跡
教育・文書対象者、言語、教材、更新責任出席記録、手順書、引渡一覧

状態認識を先に決める

良いHMIは、オペレーターが「今どの状態か」「なぜその状態か」「次に何ができるか」を短時間で理解できるようにします。そのため、色を選ぶ前に設備状態を定義します。運転、待機、停止、異常だけでなく、起動準備、インターロック待ち、手動介入、通信不良、データ古化など、判断に必要な状態を列挙します。

色だけに意味を持たせると、照明条件、色覚差、画面品質、複数アラームの競合で読み違えが起きます。色、形、ラベル、位置、点滅などを組み合わせ、通常状態は静かに、対応が必要な状態を目立たせるという原則を、スタイルガイドにします。

タッチパネル画面設計は手袋・距離・誤操作まで含める

タイ工場の現場では、手袋着用、高温・粉塵、画面への反射、立ったままの操作、言語差などが現実の制約になります。小さなタッチターゲット、隣接した危険操作、スクロールしないと見えない確認条件は、机上レビューだけでは見つかりにくい問題です。重要操作は確認方式、長押し、二段階承認、物理スイッチとの役割分担を検討します。

ただし、HMIそのものを安全機能と見なしてはいけません。安全関連ロジックと妥当性確認は適切な安全システムに残し、有資格者がレビューすべきです。HMIは安全状態を分かりやすく表示できますが、安全回路の代替ではありません。

HMIアラーム設計は「表示件数」ではなく対応可能性で決める

アラームは単なるPLCメッセージ一覧ではなく、必要性の判断、優先度、期待する応答、実装、試験、運用監視、変更、履歴までを管理対象にします。本稿では、この一連の責任をRFPと受入試験へ落とし込むことを実務上の前提とします。

各アラームには少なくとも次を持たせます。

  • 一意ID、発生条件、復帰条件、遅延・不感帯
  • 優先度と、その優先度にした根拠
  • オペレーターが取るべき行動
  • 想定原因と確認箇所
  • 無対応の場合の影響
  • 確認できる役割と、確認記録
  • 抑制、棚上げ、保守モード時の扱い
  • FAT/SATでの発生・確認・復帰・履歴試験

単に状態変化を記録したいだけならイベント、情報だけならメッセージとし、対応を要求するものをアラームにします。何でもアラームにすると、重要な異常が大量表示に埋もれます。アラームマスターはHMI画面とは別の管理対象にし、変更理由と承認者を残します。

多言語HMIで日本本社とタイ現場が合意すべきこと

翻訳は納品直前の文字置換ではありません。日本語で短いラベルが、タイ語や英語では長くなり、ボタン、表、ポップアップからはみ出すことがあります。タイ語は母音記号・声調記号の合成、ベトナム語は声調付き文字、英語は複合語の長さを実機のフォントとレンダリングエンジンで確認します。

用語集では、一つの設備・状態・操作に一つの承認語を割り当てます。日本本社が直訳を承認するだけでなく、実際に操作するタイ人担当者が、現場で意味が通るかを確認します。翻訳承認者、変更手順、欠落時のフォールバック言語、CSV等での文字列入出力、ソースへの再取込方法も引渡範囲です。

多言語試験では次を確認します。

  1. 全画面を各言語で巡回し、切れ、重なり、未翻訳キーを記録する。
  2. タイ語・ベトナム語の結合文字が欠けず、検索や入力が必要なら正しく扱えるか確認する。
  3. アラーム履歴、トレンド、レシピ、監査ログ、PDF/CSV出力にも言語設定が反映されるか確認する。
  4. 実行中に言語を切り替えた際、状態や入力途中データが壊れないか確認する。
  5. 用語変更が画面、マニュアル、教育資料へ同時に反映される版管理を確認する。

PLC・タグ・データ所有権を曖昧にしない

HMI画面とPLCソフトは密接ですが、責任境界を曖昧にすると不具合解析が止まります。タグ辞書には、論理名、PLCアドレス、データ型、単位、スケール、読み書き方向、更新周期、品質フラグ、所有者、利用画面を記載します。HMI側が計算する値、PLC側が保証するインターロック、上位システムから来るレシピ値を区別します。

PLC改修も伴う場合は、タイでのPLCソフト開発外注の実務と同様に、ソース管理、オンライン変更、ロールバック、I/O試験、既存設備への影響を別スコープとして明示します。老朽設備が対象なら、PLC更新・レトロフィットの進め方も合わせて、通信互換性と停止計画を検討してください。

通信断時に最後の正常値をそのまま表示すると、オペレーターは現在値と誤認します。古化データ、品質不良、未接続を視覚的に区別し、操作を禁止する条件を決めます。これは画面美観ではなく、誤判断を防ぐ基本要件です。

HMI開発の成果物一覧

発注時に成果物を列挙し、形式、言語、更新可能な元データ、承認者まで指定します。PDFだけでは将来変更できないため、編集可能な原本も必要です。

成果物主な内容完了条件
HMIフィロソフィー/スタイルガイド階層、色、部品、状態、操作、アラーム規約サンプル画面で関係者承認
画面インベントリ画面ID、目的、利用者、遷移、対象設備全要求IDと対応
タグ辞書型、単位、方向、品質、所有者PLC側と照合済み
状態遷移/Cause & Effect参照状態、遷移、原因、結果PLC設計との不一致なし
アラームマスター優先度、原因、応答、履歴、試験合理化レビュー済み
ロールマトリクス閲覧、操作、変更、承認役割別試験合格
多言語用語集原文、翻訳、文字数、承認現場話者が承認
ソース/プロジェクトファイル編集可能な全ファイル指定PCで開ける
ビルド・版マニフェストソフト版、ライセンス、機種、依存物再ビルド可能
バックアップ/復元手順対象、保管、復旧、確認クリーン環境で復元成功
FAT/SATスクリプト前提、手順、期待結果、証跡要求と双方向に追跡可能
不具合台帳重要度、責任者、期限、再試験未解決項目の扱い合意
教育・引渡資料操作、保全、管理、変更対象者別に実施・記録

ブランド順位ではなくRFP適合度でベンダーを比較する

特定ブランドの機能表だけでベンダーを選ぶと、現場要件と開発・保守能力を見落とします。三菱電機GOT3000、Rockwell Automation FactoryTalk Optix、Siemens WinCC Unifiedなどの公式情報には、高解像度表示、多言語、アラーム、版管理、OPC UA、Webクライアント、集中展開、PLCデータ接続などの例があります。ただし、これらは普遍的な要件でも、全モデルで使える保証でもありません。対象機種・ライセンス・版・プロトコルで確認します。

HMI 画面 開発|タイ工場のRFP・FAT/SAT実務 - figure 2
評価軸RFPで求める回答比較時の注意
要求理解シナリオ別の範囲と除外画面数だけの回答を避ける
技術適合実機、OS、PLC、プロトコル、版「対応可能」を型番で確認
設計方法状態、階層、部品、アラーム規約サンプルとレビュー方法を見る
多言語翻訳責任、フォント、現場レビュー文字投入だけか実機試験までか
セキュリティ役割、ログ、遠隔接続、パッチIT/OT境界と責任を確認
品質保証追跡表、レビュー、FAT/SAT証跡テンプレートを確認
引渡しソース、ライセンス、バックアップベンダーロックの条件を見る
保守応答、変更管理、遠隔/現地対応時間帯、言語、料金条件を分離
価格前提、数量、単価、除外、追加条件合計額より前提差を正規化

デモでは正常画面だけでなく、通信断、権限違反、長いタイ語、アラーム洪水、バックアップ復元を見せてもらうと、提案の実装深度を比較しやすくなります。

遠隔アクセスとサイバーセキュリティを後付けしない

HMIが工場ネットワーク、履歴サーバー、Webクライアント、クラウド、保守会社の遠隔接続とつながる場合、画面開発の範囲はIT/OT境界まで広がります。CISAのICS向け公開リソースには、多層防御、パッチ管理、インシデント対応、安全な調達文言、安全な遠隔アクセスなどが含まれます。RFPでは少なくとも次を定義します。

  • 個人単位のアカウントと役割、共有管理者IDの扱い
  • 遠隔接続の承認、時間制限、多要素認証、接続記録
  • HMIからPLC、履歴、上位システムへの通信方向と許可ポート
  • USBやファイル持込、ウイルス対策、アプリ許可の手順
  • OS、ランタイム、プロジェクトのパッチ責任と検証環境
  • バックアップの暗号化、保管場所、保持期間、復旧担当
  • インシデント時の連絡、証跡保全、隔離、復旧手順

遠隔操作を許すか、閲覧だけにするかは、便宜だけで決めません。危険評価、設備側の安全設計、現場確認者、通信遅延、切断時の挙動を踏まえ、適切な資格を持つ関係者が決定します。

FAT/SATで確認すべき受入試験

FATは工場出荷前や開発環境で設計どおりかを見る試験、SATは設置先の実機・ネットワーク・運用条件で使えるかを見る試験です。両者の境界、試験データ、シミュレーター、立会者、証跡形式、再試験条件を契約前に決めます。

HMI 画面 開発|タイ工場のRFP・FAT/SAT実務 - figure 3
試験領域FATの例SATの例合格証拠
正常運転状態遷移と操作許可を模擬実I/Oで運転シナリオ確認ログ、画面、署名
異常復旧詰まり、センサー異常を注入現場手順で安全に復旧手順ごとの期待/実績
通信断PLC・サーバー切断を模擬スイッチ/経路断で確認stale/bad表示と操作禁止
電源断・再起動強制終了後の起動確認計画停止条件で復電状態、履歴、レシピ整合
権限全役割で許可/拒否確認現場アカウントで確認監査ログと拒否結果
多言語全画面の切れ・未翻訳確認実機フォントと現場話者確認言語別チェックリスト
アラーム発生、確認、復帰、履歴実信号と運用役割で確認アラームマスター照合
バックアップ別PC/VMへ復元納入先のクリーン環境で復元復元時間とチェックサム
ソース所有全ファイルを開き再ビルド引渡PCで軽微変更ビルド成功と版記録

異常系と復旧を合格条件にする

正常運転のデモだけでは、実運用の弱点は見えません。通信が切れたときに古い値へ明確な印が付くか、電源復旧後に誤った自動起動をしないか、未完了レシピがどう扱われるか、アラーム確認履歴が残るかを確認します。試験は設備リスクを評価し、安全な方法で行います。

バックアップは「ファイルが存在する」では合格ではありません。納入時と同じ環境を持たないクリーンなPCまたは仮想環境で、必要ソフト、ライセンス、通信設定、プロジェクトを復元し、起動・編集・ビルド・ダウンロードまで再現します。復旧手順が担当者の記憶だけに依存する状態を残しません。

FAT/SATの全体設計は、シーケンス制御設計とFATの実務も参考にし、PLCロジック、HMI表示、I/O、機械動作の証跡を同じ要求IDで結びます。

HMI画面開発の工数を透明化する仮定計算例

HMI開発には普遍的な市場価格を置けません。タグ数、シナリオ、アラーム合理化、言語、ランタイム、PLCインターフェース、履歴・レシピ・帳票、FAT/SAT、教育、文書、ソース引渡しで工数が変わるからです。ここでは価格ではなく、見積内訳を比較するための仮定上の計算例を示します。実際の見積ではありません。

仮定:新設設備1ライン、主要画面12枚、ポップアップ8枚、PLCタグ300点、アラーム60件、3言語、既存スタイルガイドなし、FATとSATを各1回実施するものとします。

作業仮定工数計算の考え方
要求・シナリオ整理6人日関係者ヒアリングと承認2回を仮定
状態・画面・スタイル設計8人日画面階層と共通部品作成を含む
タグ・通信設定5人日300点÷60点/人日という仮定
画面実装12人日主要12×0.7+補助8×0.45を丸めた仮定
アラーム設計・実装6人日60件÷10件/人日という仮定
多言語実装・レビュー6人日用語集、投入、3言語巡回を仮定
FAT準備・実施・修正7人日スクリプト、実施、一次修正を含む
SAT・教育・引渡し6人日現地試験、教育、復元確認を含む
合計56人日6+8+5+12+6+6+7+6

この56人日は計画上の仮定であり、市場相場でもTOMAS TECHの見積でもありません。比較で重要なのは、各社がどの作業を含め、何を買い手側の責任とし、再試験や現地待機をどう扱うかです。「画面20枚」の一行見積を、上のような作業分解へ変換すると差が見えます。

追加変更は、要求ID単位で影響する画面、タグ、言語、アラーム、文書、再試験を評価します。単純なラベル変更と、状態遷移や権限を変える変更を同じ単価で扱わないことが合理的です。

タイ工場特有のプロジェクトリスクと対策

日本本社・タイ現場・開発会社の三者承認

本社が仕様を決め、タイ現場が検収し、外部会社が実装する構図では、承認者が曖昧になりがちです。要求、用語、画面、アラーム、FAT、SATの各ゲートに、作成者、確認者、承認者を割り当てます。本社が設備方針、現場が操作性、制御担当がロジック境界、ITがネットワークとアカウントを承認するなど、役割を分けます。

停止時間と実機試験の制約

既設設備ではSATのために自由に異常を発生させられません。停止窓、代替シミュレーション、実施できない試験の残存リスク、後日の再試験条件を事前合意します。オンライン変更を行う場合は、バックアップ、差分レビュー、ロールバック、現場責任者の許可を必須にします。

ライセンスと保守アカウント

開発PCでは動いても、納入先で必要なランタイム、ドライバー、Webクライアント、履歴機能、多言語機能のライセンスが不足することがあります。型番、数量、契約主体、更新期限、オフライン利用、交換機への移行可否をビルド・版マニフェストに記録します。ベンダー個人のアカウントだけで復旧できる状態を避けます。

BOI制度の扱い

タイBOIの現行Investment Promotion Guideは、エンジニアリング設計、オートメーションシステム統合、制御システム構成を伴う自動化機械・設備に関連する活動を掲載しています。ただし、個別のHMIプロジェクトが自動的に優遇対象になるわけではありません。法人、活動内容、設備、申請時期などにより判断されるため、BOIまたは適切な専門家へ案件ごとに確認してください。

HMI開発の進め方:要求から引渡しまで

  1. 現場観察と運転シナリオ整理:シフト、段取り、清掃、保全、異常復旧を観察し、利用者ごとの目的を定義する。
  2. HMIフィロソフィー承認:状態、階層、色、共通部品、操作、アラーム、言語の原則をサンプルで決める。
  3. 追跡表と画面プロトタイプ:要求、タグ、権限、アラーム、試験を結び、実装前に操作フローをレビューする。
  4. 反復実装:共通部品から作り、代表シナリオを早期に動かし、現場話者とレビューする。
  5. FAT:正常・異常・通信・権限・言語・復旧をシミュレーションし、欠陥を重要度別に管理する。
  6. SAT:実PLC、実I/O、実ネットワーク、実アカウント、現場条件で検証する。
  7. 教育と引渡し:操作、保全、管理、変更の対象者別に教育し、ソースと復元手順を実証する。
  8. 変更管理:稼働後も要求ID、版、変更理由、承認、再試験証跡を残す。

FAQ:HMI 画面 開発のよくある質問

HMI 画面 開発とは、タッチパネル画面設計だけですか?

いいえ。タッチパネルのレイアウトは一部です。運転シナリオ、状態、PLCタグ、権限、アラーム、多言語、履歴、遠隔接続、バックアップ、FAT/SAT、教育、ソース引渡しまで含めて範囲を定義すると、運用可能な成果物になります。

HMI画面開発の費用は画面単価で比較できますか?

画面単価だけでは比較しにくいです。同じ枚数でも、タグ、動的部品、レシピ、帳票、アラーム、多言語、権限、通信、試験、文書の条件で工数が変わります。作業分解と前提・除外を揃え、再試験や現地対応の条件も比較してください。

タッチパネル画面設計で最初に決めることは何ですか?

色や部品より先に、利用者、運転シナリオ、設備状態、許可操作、異常時の行動を決めます。その後に画面階層、ナビゲーション、共通部品、色・形・ラベルの規約へ落とします。

HMIアラーム設計では何を納品してもらうべきですか?

アラームマスター、優先度根拠、原因、影響、推奨対応、確認権限、抑制ルール、履歴要件、FAT/SAT手順、変更履歴を求めます。単なるメッセージ一覧ではなく、オペレーターが行動できる内容かを合理化レビューします。

PLC ソフト 開発 外注とHMI開発を同じ会社へ頼むべきですか?

一社化には責任境界を減らせる利点がありますが、必須ではありません。別会社の場合でも、状態モデル、タグ辞書、Cause & Effect、版管理、統合試験、障害切分けの責任をRFPで明確にすれば連携できます。重要なのは会社数ではなく、インターフェースと承認の明確さです。

設備 立ち上げ 支援ではFATとSATのどちらが重要ですか?

両方が必要です。FATは変更しやすい段階で設計不備を見つけ、SATは実設備・実ネットワーク・実運用者で統合を確認します。SATだけに依存すると現地停止中に不具合が集中し、FATだけでは実環境差を見落とします。

HMIは安全機能として使えますか?

HMI表示は安全な判断を支援できますが、HMI自体を安全機能の代替にしてはいけません。安全関連ロジック、回路、停止機能、妥当性確認は適切な安全システムに置き、資格を持つ関係者が規格とリスク評価に基づいてレビューします。

ソースファイルを受け取れば引渡し完了ですか?

不十分です。必要ソフトと版、ライセンス、ドライバー、通信設定、ビルド手順、チェックサム、バックアップ、クリーン環境での復元結果まで必要です。納入先担当者が実際に開き、ビルドし、軽微な変更を再現できることを合格条件にします。

まとめ:HMIを「画面」ではなく運転インターフェースとして検収する

HMI 画面 開発の品質は、見栄えや画面枚数だけでは測れません。運転シナリオから状態、画面、PLCタグ、権限、アラーム、言語、復旧、試験証跡までを追跡可能にし、異常系、多言語、通信断、電源復旧、バックアップ復元をFAT/SATで実証することが重要です。RFPでは成果物、責任境界、版、ライセンス、ソース所有、変更管理を明確にし、同じ前提でベンダーを比較してください。

タイ工場のHMI開発を検討中で、まだ画面一覧やタグ表が揃っていない段階でも、現場シナリオの整理、RFPの範囲分け、FAT/SAT条件のたたき台から相談できます。TOMAS TECHへのお問い合わせで、対象設備、既存PLC、希望言語、立上げ時期など分かる範囲をお知らせください。

参考情報