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2026.09.05

BOI東京事務所主催ウェビナー「タイ:ASEANにおけるデジタル成長をけん引する戦略的拠点」に代表取締役社長 野崎 涼が登壇しました

BOI東京事務所主催ウェビナー タイ:ASEANにおけるデジタル成長をけん引する戦略的拠点

BOI東京事務所主催WEBセミナーに当社代表取締役社長 野崎 涼が登壇しました

2026年8月4日(火)、タイ王国大使館経済・投資事務所(BOI東京事務所)が主催するWEBセミナー「タイ:ASEANにおけるデジタル成長をけん引する戦略的拠点」が開催され、トーマステック株式会社(TOMAS TECH CO., LTD.)代表取締役社長 野崎 涼(Ryo Nozaki)が登壇いたしました。当日は、タイ・デジタル経済振興機構(depa)およびタイ投資委員会(BOI)の担当者による制度解説に続き、当社から「BOIを取得した日系民間企業として ― タイでの事業展開とBOI活用の実際」と題した講演を行いました。

本記事では、ウェビナーのアーカイブ動画を公開するとともに、当日語られた内容を当社の視点で整理してご報告いたします。タイへの進出、現地法人のデジタル化、BOI(投資奨励制度)の活用をご検討中の企業のご担当者さまにとって、判断材料となる情報を可能なかぎり具体的にまとめました。

なお、本記事に記載する制度の内容・金額・要件は、いずれもウェビナー当日に登壇各機関から説明された内容にもとづく要約です。制度は改定される場合がありますので、実際のご検討にあたっては必ずBOIおよびdepaの公式情報でご確認ください。

アーカイブ動画

当日の全編アーカイブです。日本語での視聴をご希望の方は、本ページに掲載の動画(日本語音声)をご覧ください。

開催概要

  • セミナー名:「タイ:ASEANにおけるデジタル成長をけん引する戦略的拠点」WEBセミナー(ウェビナー)
  • 主催: タイ王国大使館経済・投資事務所(BOI東京事務所)
  • 開催日: 2026年8月4日(火)
  • 時間: 日本時間 15:00〜16:30/タイ時間 13:00〜14:30
  • 形式: ZOOMウェビナー(オンライン)、タイ語・日本語同時通訳付き、参加費無料
  • 当社講演: 代表取締役社長 野崎 涼「BOIを取得した日系民間企業として ― タイでの事業展開とBOI活用の実際」

本ウェビナーは、組込みシステム技術協会、情報サービス産業協会、ソフトウェア協会、デジタルコンテンツ協会、国際機関日本アセアンセンター、日本貿易振興機構(ジェトロ)、中小企業基盤整備機構、海外産業人材育成協会(AOTS)、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、商工中金、日タイ・ビジネスフォーラム(JTBF)をはじめとする各機関のご後援のもとで開催されました。

セッション1:depa ― タイのデジタル産業と、企業のトランスフォーメーション支援

前半は、タイ・デジタル経済振興機構(depa)の副局長より、タイのデジタル産業の全体像と、同機構が提供する支援制度について解説がありました。

タイのデジタル経済の構造

説明によれば、タイのデジタル産業市場のうち最も成長が著しいのはハードウェアおよびスマートデバイスの領域で、これに続くのがデジタルサービス、ソフトウェアおよびソフトウェアサービスです。ハードウェアは輸入に依存する部分が大きい一方、ソフトウェアやデジタルサービスには国産のものも相応にあり、市場としてはバランスが取れているとの見立てが示されました。デジタルコンテンツの市場規模はまだ大きくないものの、伸び率は二桁を維持しているとのことです。

またGDPへの貢献という観点では、大企業がおよそ半分強を占め、中小企業がこれに続き、多数の世帯を抱える農業セクターの貢献は相対的に小さい構造にあります。depaは、この農業セクターを含めた幅広い層のデジタル化を通じてGDPへの貢献を押し上げることを役割のひとつと位置づけています。産業の成熟度としてはまだ「インダストリー2.0」の水準にとどまる領域も多く、裏を返せばそこに成長の余地があるという説明でした。

スタートアップ投資とキャピタルゲイン非課税措置

depaは他の政府系機関と異なり、補助金の提供だけでなく株式の保有による投資が可能である点が特徴です。ウェビナー時点でおよそ200社への投資実績があるとのことでした。あわせて、外国企業がタイのスタートアップに投資した場合、その株式売却によって生じた利益に対するキャピタルゲイン課税が免除される枠組みについても紹介がありました。国内・国外を問わず、法人投資家・個人投資家いずれにも適用されうる制度として説明されています。

Thai Digital Catalog ― 政府調達の「特別調達」枠

depaの支援策の中心として詳しく紹介されたのが「Thai Digital Catalog(タイ・デジタルカタログ)」です。これは、ISO/IEC 29110などの国際規格認証を取得した事業者の製品・サービスを登録する仕組みで、ウェビナー時点で277社・1,511のサービスおよび製品が登録されているとのことでした。

登録の効果は、政府調達と民間取引の両面にわたります。政府調達については、タイの調達関連法により、通常は上限50万バーツとされる「特別調達(相見積を要さない調達)」の枠が、カタログ登録製品については金額にかかわらず適用可能になります。実例として、電子チケット発行システム、ERP、スマートシティ関連のハードウェア、オンライン相談窓口システムなど、50万バーツを大きく超える規模の案件が同枠組みを通じて調達された事例が紹介されました。カタログに登録された製品・サービスは、政府調達システム上で全国の政府機関から検索できる状態になります。

民間企業が受けられる支援

日系企業にとって関心が高いのは、民間側のメリットです。ウェビナーでは主に次の内容が説明されました。

  • 200%の費用控除: Thai Digital Catalogに登録された製品・サービスの導入費用について、中小企業は2倍の費用控除を受けられます。たとえば20万バーツの経費であれば40万バーツ分として計上できるという説明でした。
  • トランスフォーメーション基金(マッチングファンド): 1件あたり20万バーツを上限に、depaが費用の50%を負担する仕組みです。当該年度は600件規模の支援が予定されており、うち450件程度がAIトランスフォーメーション関連としてリスト化されているとのことでした。地方自治体をはじめとする政府機関への導入も進んでおり、400団体規模のパイロット案件が動いていると紹介されました。
  • 中小企業向けの拡充枠: タイ中小企業振興庁(OSMEP)およびSMEバンクとの連携により、より大きな支援枠と低利融資を組み合わせられる新しい枠組みが立ち上がりつつあります。いずれもThai Digital Catalog登録製品・サービスの利用が条件となります。
  • クラウド利用の割引: カタログ登録事業者は、提携クラウド事業者のサービスを1年間30%割引で利用できる特典があります。
  • 人材のリスキル支援: depaに登録されたデジタル関連カリキュラムを受講した場合、費用を2.5倍で控除できる制度や、新規雇用に関する控除、マンパワーファンドによる助成が用意されています。

国際認証の取得支援

Thai Digital Catalogへの登録にはISO/IEC 29110などの認証取得が要件となるため、depaは取得そのものも支援しています。2018年以降の累計で665社を支援した実績があり、登録製品・サービスの過半が国際基準に対応している状況とのことでした。加えて、当該年度からはISO/IEC 27001の取得についても、審査機関への費用を対象に最大3万バーツの支援が開始されています。

説明の最後には、タイに現地法人を持つ日系企業が国際認証を取得してThai Digital Catalogに登録し、自社の顧客にもBOI・depaの制度活用を働きかけている事例が紹介されました。制度を使う側から、顧客に使ってもらう側へ回ることで、売上と顧客側の税務メリットの双方につながるという趣旨です。

セッション2:BOI ― デジタル産業向けの投資奨励制度

続いて、タイ投資委員会(BOI)の担当者より、デジタル産業を対象とした投資奨励制度とビジネス機会について解説がありました。

タイのデジタル経済とBOIの役割

タイのデジタル経済は、経済全体の成長率のおよそ倍のペースで拡大しているとの見通しが示されました。牽引しているのはクラウドファーストの流れとAIの急速な普及で、内訳としてはソフトウェア(受託開発、アプリ開発)とデジタルコンテンツ(ゲーム、アニメーション、AR/VR)の伸びが大きいという説明です。

またBOI自身の役割についても、単なる投資奨励機関(プロモーター)にとどまらず、インテグレーター、ファシリテーター、コネクターとしての機能を果たしていくという方針が示されました。2025年はBOI史上最高額の外国直接投資申請額を記録し、そのなかでデジタル分野の投資額が最も大きかったとのことです。

恩典の考え方と対象カテゴリー

BOIの恩典は、業種にもとづく「基礎的恩典」と、それに上乗せされる「追加的恩典」に大別されます。基礎的恩典は技術水準によってグループ分けされており、高度技術を用いる事業ほど上位(A1+など)に格付けされます。下位のBグループでも、法人所得税の免除は付かないものの機械輸入税の免除など税制以外の恩典を受けられる設計です。

デジタル分野で最も手厚い恩典が適用されるのは、ソフトウェア・デジタルサービス・デジタルプラットフォームおよびデジタルコンテンツの開発事業(カテゴリー8.1.1)で、A2区分として最長8年間の法人所得税免除の対象となります。データセンターやクラウドサービスといったデジタルインフラ事業、およびデジタル経済を支えるエコシステム関連事業も対象に含まれます。

対象となるのは新規開発だけでなく、既存システムへの機能追加や新規モジュールの追加といった追加開発も含まれます。恩典には、機械の輸入税免除、法人所得税の免除に加え、海外専門人材の受け入れ、LTRビザやスマートビザの取得といった非税務面の措置も含まれます。

主な要件

デジタル分野の申請にあたっては、年間150万バーツ以上の投資額が要件となります。対象となる費用は次の3区分として説明されました。

  • 申請後に追加雇用したタイ人IT人材の給与費用
  • タイ人材の能力向上を目的としたIT開発関連研修の費用
  • ISO/IEC 29110をはじめとする国際基準にもとづく認証の取得費用

データセンター事業については、IT負荷容量が2MW以上であること、バックアップシステムを備えた高効率空調システムを設置すること、そして恩典の更新前にISO/IEC 27001およびデータセンターの国際規格の認証を取得することが要件として挙げられました。

既存事業者向けの生産性向上措置

新規投資だけでなく、すでにタイで事業を営む企業が自動化・デジタル技術・代替エネルギー技術を導入する場合にも、3年間の法人所得税免除を受けられる措置があります。ERP、CRM、SRM、RPA、クラウド、AIの導入などが具体的な対象として挙げられました。

この措置では、導入するソリューションがタイ国内で開発されたもの(depa、NSTDA、BOIが認証した対象)であれば投資額の100%、それ以外であれば50%が算入されるという説明でした。産業の高度化と税務上の負担軽減を同時に実現できる点が強調されています。

セッション3:当社講演「タイでの事業展開とBOI活用の実際」

後半では、当社代表取締役社長 野崎 涼が、実際にBOIの投資奨励を申請し取得するまでに経験したことを、実例ベースでお話しいたしました。

なぜBOIに挑戦したのか

野崎は冒頭で、当社がBOIに挑戦した背景を3点に整理しました。ひとつは、タイ政府が国家戦略「Thailand 4.0」のなかでデジタル産業を次世代の成長の柱と位置づけていること。ふたつめは、BOIの投資奨励戦略(2023〜2027年)において自動化・デジタル化・脱炭素化、いわゆるグリーン&スマート産業が重点分野に掲げられていること。そして3点目が、デジタルインフラの整備です。2023年にAmazon、Microsoft、Googleの3社が合計3,000億バーツを超える対タイ投資を発表したことにより、データセンターやクラウド基盤が国内に整い、企業がデジタル技術を活用しやすい環境が急速に整備されているという指摘でした。

つまりタイは「安く作る生産拠点」からASEANの「デジタル成長拠点」へと変わろうとしており、この領域でソリューションを提供する企業に対して恩典が用意されている。この流れのなかで、タイを拠点にデジタル領域で事業を伸ばしていきたいと考えたことが、BOI取得に挑戦した背景である、と説明いたしました。

申請した事業

当社が申請したのは、統合型スマートファクトリープラットフォームです。AIによる予知保全、生産プロセスのビッグデータ分析、クラウド基盤による生産・在庫・品質情報の統合管理、ロボットとIoTデバイスを活用した自動化、そしてエネルギー監視によるグリーンテックの導入という5つの柱で構成しています。

申請から取得までの9か月

もっとも具体的な関心が寄せられたのが、実際のスケジュールです。当社の場合、設立直後からBOIの担当官とオンラインでの相談を継続し、自社の事業内容がどのカテゴリーに該当するのか、要件として何を満たす必要があるのかを事前に整理してきました。そのうえで2024年8月にBOIの「e-Investment」からオンライン申請を行い、提出内容へのフィードバックと修正・再提出のやり取りを3〜4か月ほど重ねました。年明け前後に理事会での承認がおり、最終的に2025年5月に証明書を受領しています。

結果として、申請から承認までがおよそ5か月、証明書の発給までは約9か月を要しました。野崎からは「書類を出してすぐ終わるものではなく、半年から1年ほどのスケジュール感を見ておくとよい」とお伝えしました。プロセスとしては、事前相談 → e-Investmentからのオンライン申請 → 書類審査(差し戻しと追加資料のやり取り)→ 事業計画の説明 → BOI理事会での審議・承認 → 承認通知の受諾 → 奨励書の発給申請 → 奨励書の受領、という流れになります。BOIの窓口相談は無料であるため、早い段階から使わない手はない、という点も強調しました。

事業計画には決まったフォーマットはなく、当社はPowerPointで20ページほどの資料を作成しました。盛り込んだのは、事業概要、会社の実績、ソリューションの詳細、市場分析、ビジネスモデル、技術パートナー、タイ人エンジニアの研修計画、品質規格の取得計画、既存事業との切り分け、3か年の収益計画です。もっとも重要なのは、タイ人の雇用と育成、そしてタイのデジタル化への貢献というストーリーが資料全体で一貫していることだとお伝えしました。BOIは投資奨励の機関である以上、「あなたの会社はタイに何をもたらすのか」に資料上で常に答える必要があります。

取得した恩典と、セットでついてくる義務

当社が取得したカテゴリー8.1.1(ソフトウェア開発)の主な要件は、要件定義から設計、開発、テスト、導入、構成管理までの6工程をすべてタイ国内で行うこと、タイ人IT人材を新たに雇用し年間150万バーツ以上の給与を支払うこと、登録資本金を払い込むこと、そして奨励書の発給から12か月以内に開業手続きを行うことの4点です。

恩典としては、法人所得税の免除に加え、外国人の専門家を招聘する際のビザおよび労働許可書の取得手続きが大幅に簡略化される点が実務上のメリットとして大きいとお伝えしました。BOIというと税制優遇の制度と捉えられがちですが、外資100%のまま事業を行える点、海外送金の自由度が高い点を含め、「外国企業がタイで事業をしやすくするための制度」と理解するほうが正確です。

一方で、恩典には義務が伴います。登録資本の払い込み、年間150万バーツ以上のタイ人IT人材への投資、奨励書発給から12か月以内の開業に加え、取得後も四半期ごとの進捗報告と会計年度ごとの年次報告が必要です。BOI事業とそれ以外の事業を並行して展開する場合は会計を分けて管理する必要があり、法人所得税の免除を使う年には監査済みの報告書を添えて申請します。野崎からは「取得したら終わりではなく、取得してから運用が始まる」という点を強調いたしました。

これから進出を検討される企業への5つのアドバイス

講演の締めくくりとして、次の5点をお伝えしました。

  • とにかく早めに相談する。 BOIの事前相談は無料であり、当社も初期段階から時間をかけて構想を練りました。
  • 恩典から逆算して事業を設計する。 どのカテゴリーで恩典を受けるのかを決め、その内容を事業計画に織り込みます。
  • 会計の分離を前提に体制を組む。 BOI事業と非BOI事業で会計処理を分ける必要があるため、実務経験のある会計事務所と組むことをおすすめします。
  • タイへの貢献を語れる会社になる。 雇用・育成・技術移転といった観点で、自社が何をもたらすのかを説明できることが重要です。
  • 取得後の義務まで含めて設計する。 報告義務や開業期限を見越したうえで、無理のない計画を立てます。

質疑応答から

ウェビナーの後半では、事前にお寄せいただいた質問への回答が行われました。当社が回答した内容を中心にご紹介します。

物流・製造現場の自動化投資が二極化する理由

「積極的に自動化へ投資する企業とそうでない企業の差は何か」という質問に対し、野崎は資金力の差を率直に認めたうえで、2つの要因を挙げました。ひとつはBOIが掲げる投資奨励の方向性への理解です。自動化設備や省人化設備、DX関連の投資に対して法人所得税の免除などの恩典枠が用意されており、これを活用している企業は単に設備を導入するのではなく、制度の方向性を理解したうえで戦略的に投資を進めている印象があります。もうひとつはインフラ環境の整備です。ビッグテック3社の大型投資によりクラウドやAIを活用しやすい環境が整ったことが、企業がデジタル化に踏み切りやすい理由になっているとお答えしました。

想定外だったハードル

「タイで戦略を実行するなかで直面した最も想定外の業務上・規制上のハードルは何か」という質問には、2点をお答えしました。ひとつは資金調達です。外資マジョリティの企業であるため、タイの現地銀行から融資を受けることが容易ではなく、事業拡大のスピードという面では引き続き課題を感じています。もうひとつは、お客様側の投資承認に関する課題です。お客様自身がBOIの生産性向上関連の投資奨励措置を活用できる場合でも、申請すれば必ず承認されるわけではありません。承認が得られずに投資を断念されるケースがあり、本来であればタイの製造業の生産性向上や競争力強化につながるはずの案件が実現しないまま終わってしまう場面もあります。

外国人投資家へのアドバイス

「タイで事業をスムーズに拡大したい外国人投資家へのアドバイスは」という質問には、BOIの取得を強くおすすめするとお答えしました。理由は、法人所得税の免除、外国人に対するビザ取得のしやすさ、そして外国資本のマジョリティを保ったまま事業運営を進められるという3点です。外国企業がオーナーシップを持って事業を運営できることは投資家の目線からも重要であり、タイで中長期的に事業を拡大するのであれば、早い段階でBOIの活用に向けて動くことが大切だと考えています。

現地パートナーシップと支援エコシステムの活用

「現地のパートナーシップや政府の支援エコシステムをどう活かしたか」という質問には、自社のBOI取得によるメリットに加え、BOI取得企業であること自体が一定の信頼性につながっている点をお伝えしました。タイで新しいお客様やパートナー企業と話をする際、BOIの認可を受けた企業であることは、会社として一定の基準を満たしているという安心感につながっていると感じています。

さらに、自社のBOIだけでなく、お客様自身がBOIの投資奨励措置を活用できる可能性も重要です。お客様が恩典を享受できることで設備投資やDX投資のハードルが下がり、結果として当社のソリューションをご提案しやすくなるケースがあります。政府の制度支援やBOIのエコシステムは、自社の事業運営だけでなく、お客様の投資判断を後押しする仕組みとしても機能していると理解しています。

タイのIT人材について

なお、「タイではIT人材が不足しているのではないか」という質問に対しては、depaより、IT人材の不足はタイに限らず世界的な傾向であるという前提のうえで、既存人材のリスキル・アップスキルを推進しているとの回答がありました。depaに登録されたカリキュラムを活用することで助成を受けられるほか、税務当局と連携した研修費用の控除制度、マンパワーファンドによる支援などが用意されているとの説明です。

当社について

トーマステック株式会社(TOMAS TECH CO., LTD.)は、タイ・バンコクを拠点に、日系製造業・物流業のお客さまへDX/AI/自動化ソリューションを提供するシステムインテグレーターです。「テクノロジーの力で“Genba(現場)”の生産性を最大化する」をミッションに掲げ、従業員はおよそ52名、タイのほかベトナムと日本にも拠点を構えています。

事業領域は、生産管理システム、AI、IoT・可視化、物流/ファクトリーオートメーションの4つです。スマートフォンやタブレットを活用した業務アプリケーションの開発、PLCや産業ロボットの制御プログラム開発、自社の生産管理システムの提供と導入支援、業務に合わせたAIシステムの開発とAI導入研修、設備・工程情報の収集による稼働の見える化とトレーサビリティ、ロボットや搬送装置を活用した省人化まで、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせてご支援しています。

当社の強みは3点です。第一に、IT・AI・OT・FAの4領域を組み合わせたソリューションをワンストップでご提供できること。第二に、現地でのコンサルティングからシステム導入、アフターサポートまで一気通貫でご支援できること。第三に、日本語・タイ語・ベトナム語・英語でのサポート体制を自社で構築しており、現地スタッフの方を含めたご検討が可能なことです。お客様の内訳は製造業がおよそ6割、物流業が3割、食品・小売業が1割で、累計120社を超えるお客さまと取引関係を築いてまいりました。

当社へのお問い合わせ

トーマステックでは、タイ・ASEANにおける製造・物流のDX、AI活用、自動化に関するご相談を随時承っております。「タイ進出にあたって現地のDX体制を整えたい」「工場の生産管理や現場帳票をデジタル化したい」「搬送の自動化や生成AIの活用を検討している」など、現場の課題は企業ごとにさまざまです。何から手をつけるべきか迷っている段階のご相談も歓迎しております。

また、本ウェビナーでお話ししたBOIの取得についても、当社自身が申請から取得、そして取得後の運用までを経験しております。制度そのもののご相談やお申し込みはBOIの公式窓口へお願いすることになりますが、「デジタル領域での事業計画をどう組み立てたか」「タイ人IT人材の育成計画をどう書いたか」といった実務の勘所については、当社の経験からお話しできることがあるかと思います。

お問い合わせは、当社ウェブサイトのお問い合わせフォーム(https://tomastc.com/contact/)よりお願いいたします。タイ・ASEANでのものづくりとデジタルの未来を、当社は皆さまとともに切り拓いてまいります。