►写真左から、YN2-TECH 代表取締役 中村氏、経済産業大臣 武藤氏、タイ王国 エネルギー省 事務次官 Prasert Sinsukprasert氏、泰日工業大学 工学部長Anchalee Supithak氏、TomasTech 代表取締役 野崎
2025年10月17日に開催された第3回AZEC閣僚会合(アジア・ゼロエミッション共同体)において、TomasTech Co., Ltd.は、YN2-Tech Co., Ltd.、旭光電機株式会社(Kyokko Electric)、および泰日工業大学(Thai-Nichi Institute of Technology, TNI)の3社1大学とともに、
「脱炭素化に向けたCO₂排出量の精密測定標準化(MOU)」を締結しました。
背景 ― アジアにおける正確なCO₂排出測定の必要性
アジア地域では、カーボンニュートラル(CN)実現に向けてエネルギー転換と産業構造の脱炭素化が急務とされています。しかし、現在広く流通しているセンサー機器では、CO₂排出量を正確かつ自動的に定量測定する精度が不十分であることが課題となっています。
この問題を解決するために、本MOUでは産学官連携による「測定標準化フレームワーク」の構築を目指し、AZEC加盟国間での協力を推進します。
MOUの概要 ― 測定技術の最適化と新たな評価基準の確立
本協定の目的は、CO₂排出量測定技術の精度向上と標準化です。
以下の体制でプロジェクトを進めます。
| 参加機関 | 主な役割 |
| 泰日工業大学(TNI) | 測定技術の評価および学術的支援、学生や研究者との共同研究推進 |
| YN2-Tech | 産業分野でのデバイスおよびデータ管理技術の提供 |
| 旭光電機 | 高精度CO₂センサーの開発およびWattXplorer連携実証 |
| TomasTech | IoTやwattXplorerを活用し、PEGASUSにてデータ可視化と省エネ分析の提供 |
TomasTechの役割 ― タイ市場における脱炭素化のハブへ
TomasTechは、wattXplorerを活用して工場や施設のエネルギー使用量・CO₂排出量の可視化を行い、
ボトルネックの特定・改善提案・実行支援まで一気通貫で行う体制を整えています。
また、泰日工業大学との連携により、以下の取り組みを進めています:
- 大学を拠点としたクリーン技術・エコソリューションの普及活動
- タイ政府・産業界とのAZEC情報共有および技術紹介ハブとしての機能強化
- 学生・若手エンジニアへの次世代脱炭素教育プログラムの提供
AZEC閣僚会合での発表と今後の展望
AZEC閣僚会合では、本MOUが正式に発表され、日本・タイ両国の政府関係者および参加企業から高い関心が寄せられました。
会合では、
- 「正確な排出量測定」の重要性
- 「産学連携による技術標準化」の方向性
が共有され、今後の共同開発に向けたロードマップが確認されました。
TomasTechは、AZECの理念である
“One Goal, Various Pathways(ひとつの目標、多様な道筋)”
を掲げ、タイを中心とした現実的で実効性のある脱炭素化支援を続けていきます。