出典: 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)
「我が国ものづくり産業の課題と対応の方向性に関する調査」(2019年12月)
製造業・タイにおけるDXの取り組みとは?課題と事例を併せて解説
15-Aug-2022 15-Aug-2022
目次 ∇
1 DXとは?
2 製造業におけるDX
2.1 製造業におけるDXとは?
2.2 製造業DXにおける課題「2025年の崖」問題
2.3 製造業DXの目的
2.4 製造業DXの活用事例
2.3.1 事例① トヨタ自動車株式会社「工場IoT」
2.3.2 事例② ダイキン工業株式会社「工場IoTプラットフォーム」
3 タイにおけるDXの状況
3.1 デジタル経済社会省の役割
3.2 デジタル経済社会省の構図
3.3 デジタルエコノミー推進機構のDXスタートアップ企業投資
3.4 DXスタートアップ企業への投資事例
3.4.1 事例① タイ初カーシェアリングサービススタートアップ
3.4.2 事例② 物流効率化デジタルサービス
3.4.3 事例③ DXによる省エネシステム
3.5 デジタルエコノミー推進機構の今後の方針
4 まとめ:製造業・タイにおけるDXの取り組み
しかし一方で、アンケートのよると、DX推進の目的として、「業務オペレーションの改善や変革」、「既存ビジネスモデルの変革」が高い割合にあるのがわかります。
この結果からわかるように、日本企業のIT投資については、業務効率化、業務オペレーションの改善や変革が最も重要視されており、生産性向上が日本経営者にとって重要視するべき課題であるということがわかります。
出典: 製造業DX取組事例集|pwc
概要
「工場IoT IoT工作機器などへの対応化されていない設備の標準化」:インターフェースの標準化」の考え方をエンジニアリングチェーンやサプライチェーンに広げ、「開発」「市場」「工場」をデジタル化で連携することを目的として情報共有基盤を構築。
取組内容
「工場IoT」においては、工場横断の共有プラットフォームを2~3年かけて段階的投資。製造側はデジタル技術を使ったトヨタ生産方式として、各社員が小規模なテーマを立案し、実行し、効果を出すというボトムアップの取り組みを行い、人材の育成も併せて進めた
成果
「工場IoT」で得られた成果を受け、エンジニアリングチェーンやサプライチェーンを含むデジタル化への適用を打ち出し、品質向上や商品力向上、法規への対応等、付加価値向上に関わるデジタル化に着手し始めた。
今後の課題
デジタル化とセキュリティ対策強化は同時並行で進めなければならないが、自社だけでなくサプライチェーン全体の理解と実施が必要である。
出典: 製造業DX取組事例集|pwc
概要
「工場内のIoT活用として、①製造現場のデータ発掘、②データの収集と統合、③データの見える化と分析、④顧客への価値提供(工場運営の高度化と効率化の同時実現)のサイクルを回すことを構想した。
取組内容
工場のすべての設備をネットワークでつなぎ、情報収集の標準化を進めるための情報基盤である「工場IoTプラットフォーム」を整備した。
成果
予測技術の確立や人の判断基準のモデル化、人やモノの動きのデジタル化、工場のデジタルツイン構築(生産シミュレーション)などを通して、予知・予測が可能になった。.
今後の課題
グローバルなサプライチェーンの変動に柔軟に対応するため、特に調達分野やBOMにおいて、人が介在して情報をつないでいる箇所の洗い出しなどを行い、デジタル化・標準化したい。
タイは自国のデジタル化を推進するため、2002 年10月に情報通信技術省を設立しました。その後、2016 年9月16 日にデジタル経済社会省(กระทรวงดิจิทัลเพื่อเศรษฐกิจและสังคม)と現在の名前に変更され、省庁、局、部門が刷新されました。
タイ国内へのデジタル経済を計画、促進、発展させる役割を担っており、ビジョンとして「Thailand 4.0 に向けてテクノロジーとデジタルイノベーションの活用をリードする」と掲げております。
ミッションについては、次の6つを掲げています。
1.経済社会のデジタル化、統計、気象に関する政策、国家計画、法律の提案。デジタル技術を安全かつ確実に使用することへの信頼を築く。
2.国の経済的および社会的発展のための通信、情報、電気通信インフラストラクチャを開発、管理、および監督。
3.テクノロジーとデジタルイノベーションの使用を促進およびサポートする 研究開発の継続 デジタルマンパワーの育成など 国の競争力を高め、人々の生活の質を向上をさせる。
4.複数の機関からの情報をデジタル技術と連携させることにより、行政業務の統合と効率化を促進する。
5.国の統計システムを管理。意思決定をサポートする 気象学を促進し発展させるだけでなく、効果的であること 間に合う サービス利用者のニーズに応える。
6.経済と社会のデジタル開発、統計、気象に関する政策、国家計画、法律を監督、監視、評価するため。デジタル技術を安全かつ確実に使用することへの信頼を築く。
出典:デジタル経済社会省
デジタル経済社会省は、4つの公的機関、および国有企業が付随しています。
1. ナショナル テレコミュニケーションズ パブリック カンパニー リミテッド(บริษัท โทรคมนาคมแห่งชาติ จำกัด )
2. タイ郵便株式会社 (บริษัท ไปรษณีย์ไทย จำกัด)
3. デジタルエコノミー推進機構(สำนักงานส่งเสริมเศรษฐกิจดิจิทัล)
4. 電子取引開発庁(สำนักงานพัฒนาธุรกรรมทางอิเล็กทรอนิกส์)
出典:デジタル省構図
デジタルエコノミー推進機構 (Digital Economy Promotion Agency) 通称:depaがどのような企業に投資をしているのか、一例をご紹介します。
出典:Haupcar
Haupcar (บริษัท ฮ้อปคาร์ จำกัด)
事業内容:
Hopcarは、タイ初のカーシェアリングサービスのスタートアップです。
車の配車予約、車を開けてロックするアプリケーションを通じて24時間、
毎日支払うことなく時間単位で使用可能。
Webサイト:
http://www.haupcar.com/
出典: Logisty
Logisty (บริษัท โลจิสตี จำกัด)
事業内容:
Logisty (บริษัท โลจิสตี จำกัด)ロジスティクス」は、輸送サービス事業者をつなぎ、
仕事や車両を交換して利益を最大化するプラットフォームです。
顧客サービスの向上や、 車のアイドル状態の問題を減らします。
Webサイト:
https://www.logisty.asia/
出典: ENRES
ENRES (Energy Response Company Limited) (บริษัท เอ็นเนอร์จี้ เรสปอนส์ จำกัด)
事業内容:
商業ビルと工場の管理は、複数のシステムで構成されています。
商業ビルと工場の管理効率をさらに向上させるために、ENRES はIoT 技術活用 して、センサーと制御システムを導入します。
人工知能 技術AIを活用して、すべてのセンサーから受信した大量のデータを処理して、最も効率的な制御を実現し、消費電力を最小化することが可能となります。
これにより、エネルギー消費をさらに削減できます。
地区や都市の電気系統を制御することでスマートシティに対応できる都市全体のピークと電力消費を削減します。
Webサイト:
https://enres.co/
出典: 製造業DX取組事例集|pwc
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