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2026.08.26

タイ ロボットSIer選定2026|RFP・安全・FAT/SAT実務ガイド

タイ ロボットSIer選定2026|RFP・安全・FAT/SAT実務ガイド

タイ ロボットSIer選定2026|RFP・安全・FAT/SAT実務ガイド

タイ ロボットSIerを選ぶとき、最初に比較すべきものはロボット本体の価格でも、デモ動画の速さでもありません。比較の土台になるのは、対象工程の境界、安全要求、合否条件、変更管理、保守責任、5年間の総保有コストです。本稿では、特定企業の順位付けではなく、タイ工場がRFI・RFP前に用意すべき資料と、提案を同じ条件で評価する方法を実務順に整理します。

タイ ロボットSIer選定の結論:6つのゲートで比較する

ロボットSIerの提案は、メーカー、構成、サイクルタイム、保証範囲、除外条件が違うため、見積総額だけでは比較できません。調達判断を次の6ゲートに分けると、安い初期価格の裏にある未確定事項を可視化できます。

ゲート判断すること最低限の証拠
1. 工程適合対象ワークと変動に対応できるかワーク一覧、工程図、能力計算、前提条件
2. 安全セル全体のリスクを下げられるかリスクアセスメント案、安全機能一覧、検証計画
3. 受入FAT/SATで合否を判定できるかテスト項目、測定方法、サンプル数、判定責任者
4. 変更仕様変更を記録し費用・日程へ反映できるかベースライン、変更要求票、影響評価、承認フロー
5. 運用タイ現場が復旧・保全できるかSLA、連絡経路、予備品、教育、バックアップ
6. 経済性5年間で合理的か初期費、運転費、停止損失、更新費を含むTCO

6ゲートのうち1つでも「後で決める」状態なら、その部分は価格ではなくリスクとして比較します。SIerが答えられないから直ちに不適格という意味ではありません。買い手側の要求が曖昧な場合も多いため、未確定事項の所有者と決定期限を明記することが重要です。

タイ ロボットSIer選定2026|RFP・安全・FAT/SAT実務ガイド - figure 1

ロボットSIerとは何を統合する会社か

ロボットSIer、すなわちロボットシステムインテグレーターの仕事は、ロボットを購入して据え付けるだけではありません。ワーク、治具、搬送、センサー、ビジョン、PLC、安全機器、上位システム、電源・空圧、作業者の動線、保全手順を一つの生産システムとして成立させます。

同じ「パレタイジング」でも、箱寸法が固定か可変か、パレットが一種類か、製品切替が自動か、人が補充中に設備を動かすか、ラベル面の向きを確認するかで設計は変わります。タイ工場のロボットデパレタイジング実務で扱うような不定形ワークでは、把持だけでなく認識失敗、二重取り、荷崩れ、例外排出まで含めて境界を決める必要があります。

自動機 設計 製作の境界を最初に一枚で示す

RFIを出す前に「誰が、どこまで」を一枚の境界図にします。最低限、次を含めます。

  • 既設設備との機械・電気・信号インターフェース
  • ワークの供給点、完成品の引渡点、不良品と例外品の排出先
  • ロボット、ハンド、治具、コンベヤ、ビジョン、安全柵、制御盤の供給責任
  • 建屋工事、基礎、電源、空圧、ネットワーク、消防・環境条件
  • PLC・HMI・ロボット・ビジョン・上位通信のソフトウェア責任
  • 生産データ、アラーム履歴、レシピ、ユーザー権限、バックアップの所有者
  • 据付、試運転、教育、立上げ支援、量産後サポートの期間

境界図には「SIer」「顧客」「第三者」「未決」を色分けし、各インターフェースに番号を付けます。見積書の除外条件と番号を対応させれば、提案間の抜けを比較しやすくなります。

ワーク情報は代表品だけでなく変動幅を渡す

平均的な製品だけで設計すると、量産で最も難しい品種が停止要因になります。寸法、質量、重心、表面、反射、剛性、公差、温度、汚れ、供給姿勢、包装材、ロット差を範囲で提示します。図面だけで表せない場合は、良品と限界品の実サンプルを管理番号付きで渡します。

また、現在品だけでなく契約期間中に想定する将来品を分けます。「設計対象」「余裕を持たせる対象」「変更契約で対応する対象」を混ぜないことが、過剰設計と後日の紛争を同時に防ぎます。

ロボット導入 支援で最初に固定する安全要求

安全は、ロボットが安全規格に適合しているかだけでは完結しません。ロボット本体、安全制御、エンドエフェクター、搬送物、周辺装置、柵、扉、作業手順、保全作業を含むセル全体でリスクを評価します。

ISO 10218-1:2025は産業用ロボット本体の安全要求を扱い、ISO 10218-2:2025は産業用ロボットアプリケーションとロボットセルの統合を扱います。両者は同じものではありません。さらにISO 12100:2010は機械類のリスクアセスメントとリスク低減の一般原則を示します。適用規格は、設備の用途、契約、顧客基準、タイの法令・規格、輸出先要求を踏まえて案件ごとに確定してください。

タイTISと最新版ISOを混同しない

タイ工業規格のTIS 3950 Part 1-2567は、TISIの公表ページ上、ISO 10218-1:2011と同等で、適用開始日は2025年2月8日です。これはISO 10218-1:2025と同一という意味ではありません。RFPでは「準拠規格」と年版を明記し、法的な適用、顧客標準との優先関係、第三者確認の要否をタイの有資格専門家と案件別に確認します。

危険源リストではなく作業シナリオで評価する

通常運転だけでなく、段取り替え、詰まり除去、清掃、ティーチング、手動運転、保全、復電、部品交換、異常品回収をシナリオ化します。各シナリオについて、誰がどこへ入るか、どのエネルギーが残るか、予見可能な誤使用は何か、どの保護方策が働くか、検証方法は何かを記録します。

買い手がSIerに要求すべき成果物は、単なる「安全です」という宣言ではなく、少なくとも次です。

  • リスクアセスメントの前提、危険源、初期リスク、低減策、残留リスク
  • 安全関連機能の一覧と、要求性能・構成・検証方法
  • ガード、扉、ライトカーテン、スキャナー、非常停止、リセットの配置
  • 手動・自動・ティーチング・保全モードの状態遷移
  • ロックアウト/タグアウトを含むエネルギー遮断方針
  • 妥当性確認記録、測定器、テスト結果、未解決事項
  • 残留リスクを運用手順、表示、教育へ引き継ぐ方法

安全責任マトリクスを契約添付にする

ロボットメーカー、SIer、治具業者、建屋工事会社、顧客EHS、顧客生産技術の境界が曖昧だと、セル全体の確認が抜けます。設計、承認、実装、検証、文書保管、変更後の再評価についてRACIを作り、責任者を役職名で指定します。人名は変わるため、組織責任と連絡先の両方を持たせます。

タイ ロボットSIerの候補を実績ではなく証拠で絞る

「導入台数」「大手との取引」「経験年数」は参考になりますが、今回の工程に合う証拠とは限りません。候補選定では、似た技術リスクをどう管理したかを確認します。

事前資格審査で確認する10項目

  1. タイ国内の法人・サービス体制と対応言語
  2. 機械、電気、制御、ロボット、安全、ビジョンの担当者構成
  3. 類似ワーク・類似工程の設計根拠と受入方法
  4. 設計レビュー、版管理、コードレビュー、バックアップの手順
  5. リスクアセスメントと安全妥当性確認を担当する力量
  6. FAT設備、測定器、サンプル管理、テスト記録の方法
  7. プロジェクト管理、課題、変更、納期、外注先の統制
  8. 量産立上げ後の一次対応、現地訪問、遠隔接続の体制
  9. 予備品、終息部品、ソフトウェアライセンス、データ所有権
  10. 財務・保険・品質・情報セキュリティなど自社調達基準への適合

A3のCertified Robot Integrator Programのような第三者認証は、事業慣行と技術能力を確認する一つのシグナルになります。ただし任意認証であり、認証の有無だけでタイの特定案件への適合を決めるものではありません。証明書の有効性、対象拠点、担当チーム、案件固有の能力を別に確認します。

リファレンス確認は成功談より問題対応を聞く

紹介先には「納期通りだったか」だけでなく、FATで何が不合格になったか、仕様変更をどう見積もったか、量産初月の停止原因は何か、バックアップから復旧できたか、担当交代後も支援が続いたかを尋ねます。守秘義務に配慮しつつ、問題を隠さず制御した証拠を重視します。

海外 ロボット導入 支援のRFPを比較可能にする

海外拠点のロボット導入では、本社標準とタイ現場の条件がずれることがあります。本社が指定した部品を現地で調達できない、操作言語が現場に合わない、休日の支援時間が違う、輸入部品の納期が長い、といった差をRFPで表面化させます。

URSに書くべき性能要求

ユーザー要求仕様書には「高速」「安定」ではなく測定可能な条件を書きます。

項目悪い表現比較可能な表現の例
能力高速に処理する指定ワーク構成と上流供給条件で測るサイクルタイム
品質ミスを減らす欠陥定義、判定方法、誤判定の扱い、記録項目
稼働高稼働率計画停止、材料待ち、上流停止をどう除外するか
切替多品種対応対象品種、切替時間、工具、レシピ権限、初品確認
復旧すぐ直せる故障シナリオ別の診断情報、復旧手順、権限
データ履歴を残すタグ、単位、時刻、保存期間、出力形式、所有者

測定条件が決まらない場合は、RFPに「SIerが設計段階で提案し、顧客が承認する事項」として残し、決定ゲートを設定します。空欄を暗黙のSIer責任にしないことが重要です。

見積を正規化するコスト内訳

提案価格を、ロボット、ハンド、周辺機器、安全、機械、電気、制御、ビジョン、上位連携、設計、組立、FAT、梱包輸送、輸入、据付、SAT、教育、立上げ、保証、保守、予備品に分けます。顧客支給品、第三者工事、税、為替、旅費、休日作業、量産サンプルも含む・含まないを表示します。

価格差が構成差なのか、除外差なのか、リスク引当差なのかを分けてから比較します。最安値を選ぶためではなく、同じ成果に調整した比較価格を作るための作業です。

BOI優遇は採択前提でTCOへ入れない

BOIのタイ語現行自動化ページは、自動車産業向け措置として仏暦2569〜2570年、すなわち2026〜2027年の申請期間、100万THB以上の投資、法人所得税免除3年間で適格投資額の50%を上限とし、国内自動化産業とのリンクが30%以上の場合は100%上限と読めます。ただし、対象事業、適格費用、リンク率の計算、申請期限、承認条件、実際の適用可否は案件ごとにBOIまたは専門家へ確認してください。

英語のBOI Investment Promotion Guide 2025は背景資料として利用できますが、旧英語ページの2025年締切を現行制度として断定してはいけません。投資判断では「優遇なし」を基本シナリオにし、確認できた場合だけ別シナリオとして効果を示すと、採択遅延や不適用に耐えられます。

FATで設計を、SATで現場統合を受け入れる

FATはSIer工場で機械が動いたことを祝うイベントではなく、出荷前に仕様適合と残課題を確認する契約ゲートです。SATは同じ試験の繰り返しではなく、タイ工場の電源、床、ネットワーク、上流・下流、実材料、作業者、保全体制を含む現地統合の確認です。

FAT計画を設計凍結前に合意する

FAT項目を完成直前に作ると、要求が試せない設計になっていても直す時間がありません。URSの各要求にテストIDを付け、設計レビュー時点で「検査」「分析」「実演」「文書確認」のどれで証明するかを決めます。

FATには少なくとも次を含めます。

  • 購入仕様とBOM、図面、ソフトウェア版の一致
  • 安全機能、扉、停止、再起動、モード切替の検証
  • 正常能力、連続運転、品種切替、限界ワーク
  • ジャム、把持失敗、センサー故障、通信断、停電後復帰
  • 不良・例外品の隔離とトレーサビリティ
  • アラームの原因、復旧案内、履歴、時刻同期
  • バックアップ取得、別媒体保管、復元テスト
  • 操作・保全教育資料、図面、部品表、ライセンス

サイクルタイムの合否を一行で定義しない

サイクルタイムは上流供給、ワーク構成、安全減速、品質確認、下流受入で変わります。測定開始点と終了点、サンプル数、ウォームアップ、製品ミックス、異常除外、統計値を決めます。瞬間最速値ではなく、契約で合意した条件で再現できる能力を判定します。

SATの前提未達と設備不具合を分ける

現場で電源品質、ネットワーク、材料、上流設備が前提を満たさない場合、その時間をSIerの不具合と同じ箱に入れると責任が混乱します。前提条件チェックリストをSAT前に共同確認し、未達は別の課題として所有者と期限を付けます。一方、SIer設備の問題は不適合票として根本原因、暫定対策、恒久対策、再試験を管理します。

タイ ロボットSIer選定2026|RFP・安全・FAT/SAT実務ガイド - figure 2

FAT/SATの変更管理を見積時から始める

自動化案件で変更がゼロになることはまれです。問題は変更自体ではなく、口頭変更が設計、価格、日程、安全、受入試験へ同期されないことです。

ベースラインを4点セットで持つ

契約時に、要求仕様、責任境界、価格内訳、マスタースケジュールを同じ版として凍結します。議事録だけで変更を承認せず、変更要求番号を発行します。

変更要求票には、理由、要求者、影響する文書、技術影響、安全再評価、ソフトウェア・ハードウェア影響、価格、納期、FAT/SAT項目、教育・予備品への影響を書きます。緊急変更でも、事後に記録を完成させる期限を決めます。

無償対応という言葉を曖昧にしない

不具合修正、仕様解釈の相違、顧客都合変更、法規・規格対応、現場条件の変化では費用責任が異なります。契約で分類と判定者を決め、SIerが影響評価を出す期限、顧客が承認する期限、承認前に着手できる条件を定義します。

安全に影響する変更は、たとえ小さく見えてもリスクアセスメントと妥当性確認へ戻します。センサー位置、速度、治具、アクセス扉、復旧手順の変更が保護方策を変えることがあります。

保守SLAは「何時間で直るか」だけで設計しない

現場停止に対するSLAは、受付応答、遠隔診断開始、現場到着、復旧目標を分けます。部品が無ければ到着しても直せず、権限が無ければ遠隔接続できません。SLAの実現条件を一緒に定義します。

障害レベルと時計の止め方を定義する

レベル状態例求める運用
P1安全上の懸念、全停止、代替なし24時間受付の要否、即時エスカレーション、経営報告
P2能力低下、手動代替あり、品質リスク管理可当日診断、回避策、恒久対策計画
P3軽微な不具合、改善要求通常窓口、次回リリース、計画停止で対応

「応答」は自動返信ではなく担当者が事象を受理した時点、「復旧」は一時回避か恒久修復かを区別します。顧客がログや接続を提供できない時間、交換部品待ち、第三者待ちで時計を止めるなら、その条件と証拠も決めます。

予備品とバックアップを納品物にする

重要部品について、推奨在庫、数量、保管条件、確認周期、リードタイム、代替品、終息通知を求めます。高額品をすべて在庫するのではなく、故障率ではなく停止影響と入手時間で階層化します。数値はSIerの根拠と顧客の生産影響から案件別に決めます。

バックアップは「ある」だけでは不十分です。PLC、HMI、ロボット、ビジョン、サーボ、安全設定、レシピ、上位通信設定の対象、取得時点、暗号化、保管場所、アクセス権、復元手順を定義し、FATまたはSATで復元テストをします。

遠隔保守の情報セキュリティをRFPへ入れる

常時接続、共有ID、無期限権限を前提にしないでください。顧客承認で開始し、個人識別できるID、多要素認証、最小権限、接続時間制限、操作ログ、録画の要否、ファイル転送、緊急遮断、契約終了時の無効化を決めます。OTネットワーク方針とSIerの支援方式が合わない場合は、設計段階で代替手段を作ります。

タイ工場のロボット導入TCOを5年で比較する

初期見積だけでなく、同じ生産成果を5年間維持するための支出と停止影響を比較します。期間は社内投資基準に合わせて変更できます。ここでの式は案件を比較するためのモデルであり、市場価格や成果保証ではありません。

5年TCO = 初期導入費 + 立上げ費 + 5年間の運転・保守費 + 変更・更新費 + 期待停止損失 − 確認済みの残存価値 − 確認済みの優遇効果

初期費に含めるもの

機器と設計だけでなく、サンプル製作、現場調査、シミュレーション、リスクアセスメント、FAT立会い、梱包、輸送、保険、輸入、据付、建屋工事、SAT、教育、初期予備品、量産立上げ支援を含めます。社内工数も意思決定上の資源として別欄で記録します。

運転・保守費に含めるもの

電力、空圧、消耗品、グリース、工具、校正、点検、ソフトウェアライセンス、通信、遠隔支援、定期保守、予備品補充、保全教育、バックアップ管理を含めます。多品種化に伴う治具・レシピ追加も、発生条件をシナリオとして入れます。

停止損失は一つの平均値で隠さない

期待停止損失 = 障害シナリオごとの発生頻度仮定 × 平均停止時間仮定 × 1時間当たり影響額の合計

頻度と時間は保証値がなければ「顧客モデル仮定」と明記し、楽観・基本・悲観の3ケースを置きます。影響額には失われた限界利益、残業、外注、廃棄、再検査、特急輸送など、社内で認める項目だけを使います。同じ損失を二重計上しないよう財務部門と定義を合わせます。

タイ工場のロボット導入ROI設計と組み合わせる場合、TCOは費用側、能力増加・品質改善・人員再配置は便益側に分けます。削減時間が実際に再配置されない限り、全額を現金効果として扱わないことが重要です。

タイ ロボットSIer選定2026|RFP・安全・FAT/SAT実務ガイド - figure 3

自動機 設計 製作の契約で残すべき成果物

セルが動いても、ソース、図面、パスワード、ライセンス、教育記録が引き渡されなければ、買い手は将来の変更と復旧でSIerに依存します。契約に成果物一覧、形式、提出時期、承認者、更新義務を持たせます。

最終引渡しパッケージ

  • As-built機械図、電気図、空圧図、レイアウト、BOM
  • PLC、HMI、ロボット、ビジョン、安全設定のバックアップと版一覧
  • コメント付きソース、パスワード引渡し方法、ライセンスと更新条件
  • リスクアセスメント、妥当性確認、残留リスク、適合関連文書
  • FAT/SAT記録、不適合と是正の履歴、校正記録
  • 操作、段取り、清掃、点検、故障診断、復旧の手順
  • 推奨予備品、消耗品、終息管理、メーカー連絡先
  • 教育資料、受講記録、力量確認、追加教育条件
  • 保証、SLA、エスカレーション、遠隔接続、契約終了手順

知的財産と利用権を分ける

既存ライブラリ、案件専用コード、第三者ソフト、ロボットプログラム、図面、学習データ、画像、レシピで権利が異なります。顧客が運転、バックアップ、改造、第三者保守、他ライン展開をどこまでできるかを明文化します。すべての所有権を要求することが唯一の正解ではありませんが、必要な利用権が無い状態は避けます。

終了とSIer変更を設計する

契約終了時のデータ返却、アカウント停止、秘密情報削除、ソース・最新版文書の引渡し、未完課題、予備品、第三者への移管支援を定義します。出口条件が明確なら、長期支援を同じSIerへ任せる判断もしやすくなります。

タイ ロボットSIer選定の評価表

評価表は価格点だけで決めず、必須条件と加点条件を分けます。次は買い手が調整するモデル例であり、推奨配点の普遍的な正解ではありません。

評価領域モデル配点評価の証拠
工程・技術適合25能力計算、テスト、例外処理、類似リスク
安全・品質20規格解釈、RA、検証計画、文書品質
プロジェクト・変更15体制、工程、版管理、変更実績
FAT/SAT・引渡し15合否基準、記録、教育、As-built
保守・現地対応15SLA、要員、予備品、遠隔保守
正規化TCO10前提を揃えた5年コストと感度分析

安全必須条件を満たさない提案を、価格加点で救済しない設計にします。採点者ごとに根拠コメントを残し、大きな点差は合議で確認します。プレゼンの印象ではなく、提出物と質疑回答の版を証拠にします。

よくある質問

タイ ロボットSIerはどのように探せばよいですか?

最初に工程境界、ワーク変動、安全要求、受入条件、保守時間帯を一枚にし、それに似た技術リスクを扱える候補へRFIを出します。業界団体、ロボットメーカー、既存取引先、展示会、第三者認証は候補発見の入口ですが、最終判断は案件固有の証拠、体制、FAT/SAT計画、TCOで行います。

ロボットSIerの見積は何社比較すべきですか?

一律の正解はありません。候補を増やすほど比較工数も増えます。まず事前資格で能力と商務条件を絞り、同じRFPへ回答できる現実的な数にします。重要なのは社数より、除外条件を含めて同じ範囲に正規化することです。

ロボット導入 支援では安全規格を誰が決めますか?

買い手が自社・法令・顧客要求を提示し、SIerが設備用途と設計に即した適用案を示し、必要に応じて有資格専門家や第三者が確認する分担が現実的です。ISO 10218-1:2025はロボット本体、ISO 10218-2:2025は統合・セルを扱うため、年版と範囲を区別して契約へ記載します。

FATとSATの違いは何ですか?

FATは出荷前にSIer側で仕様、能力、安全機能、異常処理、文書を確認するゲートです。SATはタイ工場で電源、ネットワーク、既設設備、実材料、作業者を含む統合を確認します。共通項目があっても目的は異なるため、それぞれの前提、合否、残課題処理を定義します。

海外 ロボット導入 支援の保守SLAで何を確認しますか?

受付、担当者応答、遠隔診断、現場到着、一時復旧、恒久対策を分けます。対応言語、休日、部品在庫、移動範囲、遠隔アクセス条件、顧客側の準備、時計停止条件、エスカレーション、報告書を確認します。

自動機 設計 製作のTCOには何を含めますか?

機器・設計・据付だけでなく、FAT/SAT、教育、予備品、電力・空圧、消耗品、保守、ソフト更新、品種追加、停止影響、撤去・移管まで対象期間に応じて含めます。BOI優遇は適用を確認するまで基本ケースから外し、別シナリオで示します。

まとめ:SIerを選ぶ前に、受け入れられるシステムを定義する

タイ ロボットSIerの選定は、企業名の順位表を作る作業ではありません。工程境界、安全、FAT/SAT、変更、保守、TCOを同じベースラインへ揃え、各社がどの証拠で実現性を示すかを比較する作業です。特にISO 10218-1:2025のロボット本体とISO 10218-2:2025の統合・セルを分け、タイTISの年版を混同せず、責任を契約と試験へ落とし込むことが重要です。

TOMAS TECHでは、特定メーカーを決める前の工程整理、SIer候補へのRFI/RFP、要求仕様、FAT/SAT基準、5年TCOの作成段階からご相談いただけます。タイ工場の現状と社内投資基準に合わせて比較軸を作りたい場合は、お問い合わせください

参考情報(一次情報)