ベトナム AI開発を検討する日系製造業がまず迷うのは、技術の中身ではなく「誰に作らせるか」です。現地法人に内製チームを抱えるのか、ベトナムの受託開発会社に委託するのか、工場の業務を理解した統合パートナーと組むのか。判断材料になるのは人材の単価と厚み、タイのBOIとは設計の異なる投資優遇制度、クラウド構成を左右するデータ越境規制、そして2026年3月に施行された新しいAI法がベンダー側に課す運用負荷の四つです。本稿では公開されている一次情報にあたりながら、この四つを順に整理し、委託先の見極め方まで具体的に落とし込みます。
ベトナムでAIを作るときの体制は三つに分かれる
日本本社から「ベトナム拠点でもAIを使いたい」という指示が下りてきたとき、現地で実際に検討することになる体制は、細かい違いを削ぎ落とすと三つに収れんします。どれが正解かは投資規模でも技術力でもなく、作ったものを誰が何年間面倒を見るのかで決まります。
現地法人に内製チームを置く
ベトナム法人に開発者を直接雇用し、社内システムとして作る形です。業務知識が社内に残り、要件変更のたびに見積を取り直す必要がないのが最大の利点になります。一方で採用と定着の難易度が高く、二人目三人目を採るまでは属人化が避けられません。データエンジニアやMLOpsを担える層は転職市場での取り合いになっており、給与の上昇圧力も強い領域です。工場の生産管理や設備データを扱うのであれば、AIの前にデータ基盤を作れる人材が要ることも見落とされがちです。日本本社の情報システム部門が遠隔でマネジメントする前提を置くと、時差が小さい分だけ機能しやすい反面、現地の業務要件を吸い上げる担当が誰なのかが曖昧になりやすい点にも注意が必要になります。
ベトナムのAI開発会社に委託する
FPT Software、TMA Solutions、CMC Global、NashTech、Rikkeisoft、VNEXTといった企業に代表されるように、ベトナムには日本向けオフショア開発で実績を積んだ受託開発の層が厚く存在します。VNEXTのようにハノイ本社で東京や福岡に拠点を持つ企業もあり、日本語での要件定義に慣れた窓口を確保しやすいのが強みです。ただしこれらは「オフショア開発企業として規模がある」ことの例であり、個社のAI領域での実力を保証するものではありません。委託先を選ぶ段階では、開発体制の規模ではなく後述する運用・ガバナンスの成熟度を見る必要があります。
業務側を理解した統合パートナーと組む
三つ目は、AIそのものではなく生産管理やエネルギー管理、設備制御といった工場側のシステムを理解している相手に、AI部分も含めて任せる形です。製造業のAI案件が止まる原因の多くはモデルの精度ではなく、現場のデータが取れていない、あるいは既存の生産管理システムと接続できないという地味な理由にあります。ASEAN全体で拠点を横断して同じ仕組みを展開したい場合も、この形が現実的な選択肢になります。
導入そのものの順序や、AI法を含む規制環境の全体像についてはベトナムのAI導入は順序が違うで整理しているため、本稿は「作り手をどう確保するか」に論点を絞ります。
ベトナム AI人材の単価と厚みを数字で押さえる
体制を決める前に、まず人件費の相場を把握しておくべきです。内製の判断も外注見積の妥当性検証も、この数字が土台になります。
職種別の給与中央値を月額で確認する
itviecが公開している2025-2026年のベトナムIT給与・採用市場レポートと、TopCVの第6回採用レポートを引いたVietnamNetの記事から、AI開発に関係する職種の中央値を並べると次のようになります。出典が異なり通貨も異なるため、二つを足し合わせて単一の相場として扱わないでください。
| 職種 | 月額の中央値 | 出典 |
|---|---|---|
| バックエンド開発者 | 3,780万ドン(初級1,240万ドン、経験8年以上5,490万ドン) | itviec 2025-2026 |
| データアナリスト・データサイエンティスト | 4,065万ドン | itviec 2025-2026 |
| データエンジニア | 4,130万ドン | itviec 2025-2026 |
| CTO・CIO・VPoE | 1億125万ドン | itviec 2025-2026 |
| AIエンジニア・データエンジニア | 1,580米ドル超 | TopCV 第6回レポート |
| ソリューションアーキテクト(経験5年以上) | 約2,320米ドル | TopCV 第6回レポート |
この表から読み取るべきことは二つあります。ひとつは、データエンジニアがバックエンド開発者より高いという序列です。AIを作る前段のデータ整備を担う人材のほうが希少で、実際に単価も高くなっています。もうひとつは、バックエンド開発者の初級と経験8年以上で4倍以上の開きがあることです。オフショア見積で「開発者n名」とだけ書かれている場合、この幅のどこを指しているのかで総額は容易に倍以上変わります。

経験年数の内訳が見えない見積は比較できない
見積書の人月単価だけを横並びにしても意味がありません。初級中心の体制で低い単価を提示している場合、レビュー工数と手戻りが発注側に回ってくるためです。要員表に経験年数とロールを明記させ、上の中央値と照らしたうえで、シニア比率を含めて比較するのが実務的な検証方法になります。あわせて、その要員が専任なのか他案件と兼務なのかも確認しておくべきです。オフショア開発では稼働率の前提が示されないまま人月換算だけが提示されることがあり、実働が半分だったという事例は珍しくありません。管理職層の単価も押さえておくと役に立ちます。CTOやCIO、VPoEクラスの中央値は月1億125万ドンで、開発者の二倍以上の水準です。見積のなかにアーキテクトやテックリードが何割入っているかで総額は大きく動くため、体制図と単価表はセットで受け取るようにしてください。
都市によって人材供給の性格が違う
ハノイとホーチミン市に人材が集中しているのは従来どおりですが、近年はダナンの動きが目立ちます。ベトナム通信社系のVietnamPlusによれば、ダナン市当局は市内のデジタル技術人材を53,000人としており、2026年7月にはAWSとRenova Cloudがダナン市とAIインフラ整備で連携する枠組みが発表されました。ダナンハイテクパークでは10億米ドル規模、電力容量100メガワットのAIデータセンター計画が2026年4月に着工段階へ進んでいます。開発拠点の候補地を検討する際、賃料と人件費だけでなく、こうしたインフラ投資の集中度も判断材料になります。
日系企業のタイ拠点でのAI開発と人件費を比べるときの注意点
タイにも拠点を持つ企業では、どちらでAIを作るべきかという比較が必ず出てきます。ここで人件費の単価だけを並べると判断を誤ります。比較すべきなのは、対象となる工場データがどちらの国にあるか、そのデータを国外に出せるか、そして完成後の保守を誰がどの時間帯に担うかです。タイ側の人材・優遇制度・データ越境の論点はタイ AI開発の始め方2026に整理してあるので、二国を並べて検討する場合は合わせて確認してください。
海外拠点 生成AI 導入を支える投資優遇制度を押さえる
ベトナムにはタイのBOIに相当する単一の窓口がありません。そのため「優遇制度が無い」と誤解されがちですが、実際には複数の制度が組み合わさっており、AIとデータは明確に重点分野として位置づけられています。
投資支援基金(Decree 182/2024/ND-CP)が実質的なBOI相当
2024年12月31日に公布されたDecree 182/2024/ND-CPは、投資支援基金を設けるものです。半導体およびAIの研究開発プロジェクトについて初期投資額の最大50%を支援対象とし、ハイテク企業に対しては研究開発費、人材育成費、固定資産に関する年次経費補助が用意されています。税の減免ではなく費用そのものへの補助という設計であるため、BOIの法人税恩典とは性格が異なる点に注意が必要です。赤字期間が続く研究開発フェーズでは、税減免より現金補助のほうが効きます。
投資法2025で優遇対象が23分野に拡大した
2026年3月1日に施行された投資法2025(No. 143/2025/QH15)と、2026年3月31日に公布されたDecree 96/2026/ND-CPにより、優遇対象となる分野のリストが23カテゴリに拡大しました。AI、半導体、データはこのリストに明記された対象分野です。制度が新しいため運用の蓄積は薄く、実際の適用可否は案件ごとの照会が前提になりますが、方向性としてAI開発投資を歓迎する制度設計になっていることは押さえておくべきです。
NIC、ハイテクパーク、国家AI戦略
拠点面では、国家イノベーションセンター(NIC)に加えてハノイ、ホーチミン市、ダナンの三つのハイテクパークが受け皿になります。シード資金は科学技術省、NICのプログラムは計画投資省が所管しており、窓口が分かれている点は事前に理解しておく必要があります。国レベルの方針としては、2021年1月に承認された国家AI戦略(Decision 127/QD-TTg)が、2030年までにAI研究開発でASEAN上位4位、世界50位以内に入ることを目標として掲げています。二次情報ではこれと異なる順位が引用されていることがあるため、社内資料に転記する際は公式文書の記載を確認してください。

タイと比較すると、制度の建て付けの違いが見えやすくなります。
| 論点 | タイ | ベトナム |
|---|---|---|
| 中核の窓口 | BOIに一本化 | 投資支援基金と投資法の優遇が併存 |
| 支援の形 | 法人税の減免が中心 | 初期投資額の最大50%補助と年次経費補助 |
| AIの位置づけ | 恩典業種リストに含まれる | 優遇対象23分野に明記 |
| 所管 | BOI事務局 | 科学技術省と計画投資省に分かれる |
窓口が一本化されていない分、ベトナムでは申請の設計に手間がかかります。逆にいえば、補助の対象になる費目を最初から分けて計上しておけば、開発フェーズの資金繰りに直接効く制度でもあります。契約前に「どの費用が補助対象になりうるか」を会計側と揃えておくことをおすすめします。
データ規制がAIシステムの置き場所を決める
体制や費用の検討と並行して、できるだけ早い段階で決めておくべきなのが、データをどこに置くかです。ベトナムの規制は、クラウド前提のAI構成にそのまま影響します。
Decree 13の越境移転はクラウド利用にも及ぶ
2023年7月1日に施行された個人データ保護に関するDecree 13/2023/ND-CPは、越境移転の定義が広いことで知られています。ベトナム国民の個人データを、ベトナム国外に所在するシステムが自動処理する場合、それ自体が越境移転にあたると解されます。つまりデータを物理的に持ち出していなくても、海外リージョンのクラウド上でAIの学習や推論を回せば規制の射程に入るということです。加えて、最初の処理開始から60日以内に、公安省サイバーセキュリティ局へ影響評価書類を提出する義務があります。従業員データや取引先担当者の情報を含むAI基盤を海外に置く設計は、この時点で見直しが必要になります。
サイバーセキュリティ法のデータローカライゼーション
2018年のサイバーセキュリティ法と、2022年8月15日に公布され同年10月1日に発効したDecree 53/2022/ND-CPは、第26条でデータの国内保存を求めています。国内企業には無条件で適用される一方、外国企業については条件付きです。電気通信、クラウドストレージ、電子商取引、オンライン決済、ソーシャルネットワークなど規定されたサービスを提供していることに加え、サイバーセキュリティ局から自社サービスが法令違反に使われた旨の警告を受け、是正措置を取らなかった場合に義務が発生します。この場合、大臣決定の受領から12か月以内にデータを国内に保存し、支店または駐在員事務所を設置する必要があり、保存期間は最低24か月です。自社工場の内部システムがそのまま該当することは多くありませんが、外部の利用者に開かれたサービスの形を取る場合は法務の確認が必須になります。
国内リージョンの選択肢は増えつつある
規制側の要求に対して、インフラ側の供給も追いついてきています。2026年6月にはAWS Local Zoneのハノイが一般提供を開始し、ベトナムのデータレジデンシー要件への対応手段として明確に位置づけられました。グローバルのクラウド事業者が国内に設備を置き始めたということは、規制対応を理由にした構成上の言い訳が通りにくくなったということでもあります。前述のダナンのデータセンター計画と合わせて、「国内に置くと選択肢が無い」という数年前の前提はすでに崩れています。設計段階で国内保存を織り込んでも、以前ほど構成上の妥協を強いられません。
内製か外注かを分ける四つの問い
ここまでの材料をもとに、判断を四つの問いに落とし込みます。技術的な難易度ではなく、時間軸と責任の所在で切るのが要点です。

一つ目は、対象業務が今後3年で変わり続けるかどうかです。要件が固まらない領域は内製寄り、仕様が安定している領域は外注寄りになります。二つ目は、扱うデータに個人データが含まれるかどうか。含まれるなら置き場所の制約が先に決まり、ベンダーの選択肢も絞られます。三つ目は、完成後に誰が運用するか。ベトナム拠点に運用担当が一人もいないのに内製するのは、退職と同時にシステムが止まる構成です。四つ目は、他拠点へ横展開する予定があるかどうかで、ASEAN複数国での展開を前提にするなら、国ごとに別ベンダーを使う構成は保守負担が跳ね上がります。
AI法を踏まえてベンダーに確認する項目
2026年3月1日に施行されたAI法(Law on Artificial Intelligence No. 134/2025/QH15)は、ベトナムの受託開発会社の運用にも影響します。現地のIT企業であるDTS Software Vietnamは2026年2月の記事で、受託開発企業はモデルカード、データ来歴の記録、リスクログ、人による監督のチェックポイントを維持する必要があると論じ、この対応の成熟度こそが日本やグローバルの顧客からの信頼につながると位置づけています。発注側から見れば、これはそのままベンダー選定のチェックリストになります。
| 確認項目 | 確認の狙い | 危険なサイン |
|---|---|---|
| モデルカードの提出可否 | 学習データと想定用途を文書で追えるか | 「必要になったら作ります」という回答 |
| データ来歴の記録方法 | 学習・評価データの出所を再現できるか | 出所の説明が口頭のみ |
| リスクログと人による監督 | 誤出力時の検知と差し戻しの仕組み | 精度指標の話に終始する |
| データの保存先リージョン | Decree 13の越境移転に触れないか | 開発環境のリージョンを即答できない |
| 要員表の経験年数内訳 | 見積単価が体制と整合しているか | ロールのみで年数の記載が無い |
この表の項目は、AI法対応という守りの話に見えて、実際には開発品質の代理指標として機能します。データの出所を記録していない相手は、モデルを作り直すときにも同じ作業を再現できません。誤出力を検知して人に差し戻す経路を設計していない相手は、本番投入後の運用フェーズを想像できていないということでもあります。逆に、これらを聞かれ慣れている様子で即答してくる会社は、すでに同等の要求水準を持つ顧客と仕事をしている可能性が高いといえます。ベンダーの実力を短時間で測る質問として、精度や実績件数を尋ねるより効率が良い聞き方です。契約条件や見積の読み方そのものについてはAI開発会社の選び方2026で詳しく扱っています。
東南アジア AI 活用の全体設計にどう組み込むか
ベトナム単独で最適化しても、ASEAN全体では最適になりません。タイ、ベトナム、インドネシアと拠点を持つ企業では、データの持ち方を国ごとにばらばらにした結果、本社が全社横断の指標を一つも見られないという状態が起きがちです。現実的な進め方は、国ごとにデータの保存と処理を完結させたうえで、集計後の指標だけを本社に集める構成です。この形であれば越境移転の論点を最小化しつつ、拠点間の比較ができます。設備の稼働率や不良率のように、生データではなく集計値でよい指標は想像以上に多く、個人データを含まない形に整えてから送れば運用の制約はほとんど消えます。ベトナムの人材コストと制度優遇は、この構成のなかで「作る場所」として使うのが最も効きます。使う場所と作る場所を分けて考えると、判断はかなり整理されます。
なお、TopCVのレポートを引いたVietnamNetの記事によれば、調査に回答した企業の40.7%がすでにAIを戦略計画に組み込んでいるとされています。3,000件を超える回答と約30万件の求人情報、2025年第3四半期のデータに基づく数字です。現地企業側の関心も、すでに検討段階を過ぎていると見ておくべきでしょう。
よくある質問
ベトナムのAIエンジニアの人件費はどのくらいですか
itviecの2025-2026年レポートでは、データエンジニアの月額給与中央値が4,130万ドン、データアナリスト・データサイエンティストが4,065万ドン、バックエンド開発者が3,780万ドンです。TopCVの第6回レポートを引いたVietnamNetの記事では、AIエンジニアとデータエンジニアの中央値が月1,580米ドル超、経験5年以上のソリューションアーキテクトが約2,320米ドルとされています。出典と通貨が異なるため、二つを合算して単一の相場として扱わないでください。
ベトナムでAI開発を外注する費用はどう見積もればよいですか
ベンダーの人月単価には信頼できる公開統計がなく、一律の相場を示すことはできません。実務的には、上記の給与中央値に間接費と利益を乗せた構造で見積の妥当性を検証する方法が現実的です。要員表に経験年数とロールの内訳を出させ、初級中心の体制で単価だけ低くなっていないかを確認してください。営業資料に出てくる「他地域と比べて何割安い」という類の比率は根拠が示されないことが多く、判断材料にしないほうが安全です。
海外拠点 生成AI 導入でベトナムのデータ規制はどこまで影響しますか
Decree 13/2023/ND-CPは、ベトナム国民の個人データを国外のシステムが自動処理する場合も越境移転とみなします。海外リージョンのクラウドでAIを動かすだけで規制の射程に入るため、設計の初期段階でリージョンを決める必要があります。該当する場合は、処理開始から60日以内に公安省サイバーセキュリティ局へ影響評価書類を提出します。2026年6月にAWS Local Zoneのハノイが一般提供を開始しており、国内保存を前提にした構成の実現性は以前より高まっています。
日系企業がタイ拠点とベトナム拠点でAIを進めるならどちらが先ですか
人件費の比較だけで決めないことをおすすめします。判断の起点になるのは、対象となる生産データがどちらの国にあるか、そのデータを国外に出せるか、完成後の運用を誰が担うかの三点です。タイ側はBOIによる税恩典が中核であるのに対し、ベトナムは投資支援基金による費用補助が中心で、研究開発フェーズの資金繰りへの効き方が異なります。両国に拠点がある場合は、使う場所と作る場所を分けて設計するほうが結果的に早く進みます。
まとめ
- ベトナムでのAI開発は、現地内製、受託開発会社への委託、業務理解のある統合パートナーとの協業の三択に整理でき、決め手は完成後に誰が何年運用するかである
- itviecのレポートではデータエンジニアの月額中央値が4,130万ドンとバックエンド開発者を上回り、データ整備側の人材のほうが希少で高いという序列が見える
- バックエンド開発者の給与は初級1,240万ドンから経験8年以上5,490万ドンまで開くため、経験年数の内訳が無い見積は比較の土台にならない
- ベトナムにBOIに相当する単一窓口は無いが、Decree 182/2024/ND-CPの投資支援基金が半導体・AIの研究開発に初期投資額の最大50%を支援し、投資法2025で優遇対象が23分野に拡大した
- Decree 13/2023/ND-CPは国外システムによる自動処理も越境移転とみなすため、クラウドのリージョン選択は要件定義と並行して早期に固める必要がある
- 2026年6月のAWS Local Zoneハノイ提供開始やダナンの大規模データセンター計画により、国内保存を前提にした設計の現実性は高まっている
- 2026年3月施行のAI法を受け、モデルカード、データ来歴、リスクログ、人による監督の整備状況はベンダー選定の実質的な品質指標として使える
- ASEAN全体では、国ごとにデータ処理を完結させて集計指標だけを本社に集める構成が、越境移転の論点を抑えつつ拠点間比較を可能にする
体制の決め方やデータの置き場所は、要件が固まる前の段階で議論しておくほど後戻りが少なくなる論点です。ベトナム拠点でどこまで内製できそうか、既存の生産管理システムとどうつなぐか、といった相談段階のご質問でも構いません。タイとベトナムの両方に拠点を持つ企業からのご相談も多く、拠点をまたいだ構成の整理からお手伝いできます。まずは現状をお聞かせいただければ、進め方の選択肢を一緒に整理します。ご連絡はお問い合わせフォームからお願いします。
参考情報
- Vietnam IT Salary and Recruitment Market Report 2025-2026 – itviec
- AI reshapes Vietnam’s job market but IT still dominates on salary and demand – VietnamNet
- Global technology firms partner with Da Nang to develop AI infrastructure – VietnamPlus
- Decree 182 on Investment Support Fund – KPMG Vietnam
- Vietnam’s new Law on Investment 2025 and Decree 96/2026/ND-CP – Lexology
- Vietnam Decree 13 and the new regulations on personal data protection – DLA Piper
- Decree 53 Provides Long-Awaited Guidance on Implementation of Vietnam’s Cybersecurity Law – Tilleke and Gibbins
- AWS Local Zones now available in Hanoi, Vietnam – AWS
- Vietnam’s AI Law takes effect on March 1, 2026 – what IT outsourcing firms should do next – DTS Software Vietnam